満腹になったら、いざ酒蔵の街の中へ
伏見は街歩きも楽しい街です。駅前から続く商店街は豊臣秀吉が整備した大手筋で、まっすぐ行けば北川本家や松本酒造などの酒蔵。商店街の南側は昔ながらの街並みで、日本酒の資料館『月桂冠大蔵記念館』などがあります。
そのまま南下すると宇治川の支流でもある伏見城の外堀・濠川に出て、柳や桜、紫陽花など四季折々の風情と白壁土蔵の景色が楽しめます。川沿いは散策路も整備されているので、ぶらぶら散歩も気持ちがいいものです。
こだわりのドーナツ店で出会う、酒粕クリームの美味
ぐるりと町を巡ったらおやつの時間。納屋町商店街の南端にある『NAYAMACHI DONUTS 君に、あげる』は、身体にやさしい素材とカラフルな仕上げが女子力高めのドーナツ店。こちらは小麦粉以外に米粉や玄米粉の生地が選べるのが特長で、小麦粉を使った“イースト”は米油で揚げ、伏見向島産の“米粉”と“玄米粉”は焼きドーナツ。カロリー爆弾の罪悪感を軽減できそうなところも魅力です。
お目当ての酒粕ドーナツ〈君のいるこの町で 酒粕レーズン塩バタークリームサンド〉は、ホワイトチョコレートをコーティングした“米粉”と塩グレーズの “玄米粉”の生地が選べ、お会計後にクリームを後乗せで挟んでくれます。風味づけかと思いきや酒粕感がしっかり前面に出るクリーム、レーズンは日本酒に漬けており完全に大人向けのスイーツです。クリームというものの可能性を広げた味わいがクセになりそう。
オリジナルのドーナツで伏見の魅力を発信してきたオーナーの黒河内楓さんに話を聞くと、「酒粕ドーナツは“日本酒の町・伏見を盛り上げたい”という「酒粕グルメさんぽ」のコンセプトに共感して開発したメニューです。試作を重ねてクリームに練りやすかったこともあり玉乃光の酒粕を使用しています」
店名の由来は「人にあげたくなるドーナツと、揚げるをかけています(笑)」とのこと。ヘルシーを意識しつつも地味にならず、カラフルで華やかなドーナツは確かに手土産にもよろこばれそうです。
御香宮神社
住所/京都市伏見区御香宮門前町
電話番号/075-611-0559
伏水酒蔵小路
住所/京都市伏見区納屋町115番地~平野町82-2
電話番号/075-601-2430
営業時間/11:00~22:00
定休日/無休
NAYAMACHI DONUTS 君に、あげる
住所/京都市伏見区中油掛町106-7
電話番号/075-606-1134
営業時間/10:00~19:00
定休日/無休
編集/エディトリアルストア
取材・執筆/渡辺美帆、成田孝男
写真/奥田正治
※情報は令和5年5月23日現在のものです。