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「映えスポット」はリフレクションを使って

しかし、染物以外にも「映えスポット」が祐斎亭にはあって見どころ満載です。

もともとこの祐斎亭は、かつての料理旅館「千鳥」を居ぬきで使い改修されました。作家・川端康成も宿泊したことがある由緒ある旅館で、川端康成が泊まっていた部屋は、現在でも見学できます。川端康成は、ここで『山の音』を執筆したといわれていますが、ここから望む嵐山の山並みと桂川の美しさに息をのむほどです。

川端康成が執筆にいそしんでいた部屋

そして、外も緑がのぞける丸窓の部屋、茶室、鎧の置かれた部屋、水鏡、水琴の壺、木々の間から望む桂川、苔むす庭など、写真映えする箇所がそこかしこにあります。これらの中で一部の場所は、机や水を使い反射させてリフレクションの写真を撮影することができます。これが、「映えスポット」として人気を呼んでいるのです。

丸窓のリフレクション(JR東海提供)
リフレクションを使わなくても見事な景観だ
机を使ったリフレクション(JR東海提供)
水鏡
鎧も鎮座する
苔むす庭
水風りん

さらに驚くのは、洗面所。古来日本人は洗面所をきれいに整える文化がありましたが、こちらの洗面所には額が飾られて、水槽に金魚が泳いでいます。便器も模様の施されたおしゃれなものです。広々とした空間で解放感に浸れます。いや、快感でした。

金魚が泳ぎ、心が落ち着く。ホッ。

締めがお手洗いになって恐縮ですが、ここ祐斎亭は日本の誇る染色ギャラリーであり、大自然を生かした歴史ある建造物を楽しめて、静けさに癒される、何から何まで心配りができているスペースだということです。

夏の京都にできた「涼」と「映え」のスポット。渡月橋とは一味違う、嵐山の魅力を堪能できました。

〒616-8386 京都府京都市右京区嵯峨亀ノ尾町6 嵐山夢祐斎
営業時間 10時~17時(木曜休館) 075-881-2331
*ちなみに、祐斎亭は予約優先となる時期もあり、公式サイトで予約した方が無難です。

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おとなの週末Web編集部 出樋
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