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「アメリカで自分のレストランを持ちたい」と再渡米

原口雄次さんは1981年1月19日、栃木県宇都宮市生まれ。高校時代は作新学院の野球部に所属し、野球に明け暮れる日々。東京国際大学在学中に交換留学としてアメリカに渡り、オレゴン州のウィラメット大学を卒業。帰国後、日本で就職するも「アメリカで自分のレストランを持ちたい」という夢をかなえるため再び渡米しました。

創業者の原口雄次さん

レストラン業界を食の流通から勉強するという目的で、ボストンにある魚の卸を中心とした食品商社へ就職。これが大きな転機となりました。

自ら魚をさばく技術、魚の知識を身に付けた原口さんは、営業先の大半が日本料理や寿司店であった中、あえて日本人以外のシェフがいるレストランを開拓しました。それは単純に魚を売るのではなく、捨てられている鮮度のいいアラの有効活用を顧客に提案するなど、本当の意味での魚の素晴らしさを提案し続けました。そして、全米でトップの成績を収めたころ、原口氏の頭の中には大きな志と、様々なアイディアが生まれ、それを具現化するために独立することとなりました。

ニューヨークで4店舗を経営

原口さんは現在ニューヨークにある4つの店舗で、魚を通じた5つの業態を展開。2012年「YUJI RAMEN」からスタートし、2014年にはニューヨーク近海でとれた魚を使った一汁三菜の和定食を提供する「OKONOMI」をオープン。

ニューヨークのブルックリンにある本店(2017年撮影)

魚を丸ごと買い付け、朝と昼は「OKONOMI」として魚の身の部分を焼き魚として提供し、夜は「YUJI RAMEN」に名前を変え、残ったアラの部分を有効活用し、ラーメンを提供しています。このスタイルは魚の卸時代に培った「MOTTAINAI」という考えを具現化したものです。

ニューヨークのブルックリン本店の店内(2017年撮影)

原口さん曰く「まだまだアメリカでは魚に対する価値観や知識、料理方法といったものは浸透していません。時間はかかりますが、この状況を変えるには、やはりエンドユーザーから変えていかなければなりません。そして日本の文化を伝えるのは、一見すると日本人と思われがちですが、実は現地人です。今アメリカの店舗のスタッフの多くはアメリカ人です。彼らが関心を持ち、知識や技術を身につけることにより、彼らからアメリカ人に広がっていくのです。こうした積み重ねが文化を創ると思っています」とのこと。

魚の知識と技術、そして英語と日本語を深く理解している原口さんだからこそ導いた答えなのです。

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おとなの週末Web編集部
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