数多の飲食店が凌ぎを削る街・新宿。それは夜ばかりでなく、お昼だって同じこと。平日に楽しみたい「安くておいしい」ランチと、週末に「少し優雅に」味わいたいホテルや百貨店の逸品を紹介します。暑さに負けない体力はおいしいランチか…
画像ギャラリー数多の飲食店が凌ぎを削る街・新宿。それは夜ばかりでなく、お昼だって同じこと。平日に楽しみたい「安くておいしい」ランチと、週末に「少し優雅に」味わいたいホテルや百貨店の逸品を紹介します。暑さに負けない体力はおいしいランチから!
【平日編】
『いまがわ食堂 西新宿店』@西新宿7丁目
新鮮なサバを味変でさらに楽しく
創業166年、三崎で仲卸業を営む今川商店の食堂が、2023年7月に東京23区内初上陸。社長が痛風になったことで目をつけたサバが名物だ。
健康を重視し、まずは血糖値上昇が緩やかになるという食前酢をぐびっといただく。市場で買い付けたあとに急速冷凍で凍眠させるというサバは特有の青臭さがなく、上品できれいな味わい。途中ですり立てのごまをかけたり、オリジナルの甘醤油を少し追加したり、味変も楽しい。
さらに半分以上食べ進んだら、ダシをたっぷり注いでダシ茶漬けに。最後にサラサラと流し込めるのがいい。少し火が入ったサバも旨い!
[住所]東京都新宿区西新宿7-9-15 ダイカンプラザビズネス清田ビル2階
[電話]03-6304-0710
[営業時間]11時~23時(22時LO)
[休日]不定休
『和味(わみ)りん』@新宿5丁目
産地から直送される魚をランチで味わえる幸せ
「10年前から魚離れが深刻な状況だと考え、全国の産地のパートナーに相談し築き上げてきたつながりで、現在のランチスタイルとなりました。今日のように神経〆のマコガレイを提供できるのも、彼らの心意気のおかげです」と店主の芳賀さん。
実際に神経〆されたマコガレイの塩焼きをいただくと、身の厚みにびっくり。ふっくらしっとりで、旨みが濃い!
塩焼きは毎日2~3種揃え、この日は他に、骨切り特大ニシン、大カマスの全3種。だいたい1400円前後からで、焼魚にしては値が張るが、一度食べたらこのクオリティでこの値段は安いと実感するはずだ。
[住所]東京都新宿区新宿5-17-6 地下1階
[電話]03-3205-7252
[営業時間]11時半~14時半(14時LO、ご飯がなくなり次第閉店)、17時半~ドリンク22時LO、食事21時半LO
[休日]日・祝
『肉オムライス専門店肉とたまごby神田たまごけん』@新宿3丁目
オムライスとハンバーグの最強コラボ
オムライス専門店でお馴染み「神田たまごけん」の新たな挑戦が、こちら『肉とたまご』。熱々の鉄板に乗せられたオムライス&ハンバーグが看板メニューで、ジュージューという音が堪らない!
B級グルメ風の店内だけど、ハンバーグは冷凍ではなく、毎朝合い挽き肉をこねて一人分の量に仕分け。注文後に手作業で成形し、蒸し焼きにしてふっくらと仕上げるという。
そして、オムライスの中身は「神田たまごけん」と異なるバターライス。醤油&ガーリック風味で、肉と相性抜群だ。やわらかい酸味でスパイスの効いた自家製コールスローも箸休めにぴったり。
[住所]東京都新宿区新宿3-34-3 第31東京ビル1階
[電話]03-5990-2946
[営業時間]11時~22時(21時半LO)
[休日]無休
『Bistro Roven(ローブン)新宿』@西新宿1丁目
名物ロールキャベツのふわとろに感動!
半分に切り分けたときのやわらかさに驚きながら味わうと、想像以上にたっぷり巻かれたキャベツがとろとろで旨っ! ふわふわの肉ダネと一体化して、口中でスーッと溶けていく。
「巻いた状態で一度冷凍して繊維を壊すのがポイントです。そこから牛骨や牛スジをオーブンで焼いてから香味野菜と共に20時間煮込んで仕上げるフォンドヴォーで、2時間じっくり煮込んでいます」とは、シェフの小林さん。
ロールキャベツでキャベツのおいしさに感動したのは初めてだ。デミグラスソースの深い旨みにもキャベツのやさしい甘みがしっかり効いている。
[住所]東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビル地下1階
[電話]03-6302-0770
[営業時間]11時半~14時半(14時LO)、17時半~23時(22時LO)
[休日]不定休
【週末編】(百貨店)
『京都 田ごと光悦舗(こうえつほ)』@京王百貨店
老舗伝統の京料理を優雅に味わう
それぞれ味を含ませた旬野菜の炊き合わせに、ダシを効かせた小鉢や茶碗蒸しと、京懐石の流れを汲んだ料理は見た目にも雅で上品だ。
「素材の持ち味を引き出すことを大事にしている」と料理長。器に美しく盛り付けられた料理一つひとつを丁寧に味わいたくなる。
こちらは京都・四条に本店を構える創業から150年の老舗で、府外にある唯一の支店として京王百貨店の開業と同時に歩んできた。広々とした和の空間や心づくしのサービスも心地良く、家族の集まりにも使えそう。混み合う週末のデパートで昼から予約できるのもありがたい。
[住所]東京都新宿区西新宿1-1-4 京王百貨店新宿店8階
[電話]03-5321-5971
[営業時間]11時〜15時LO、17時〜22時(21時LO)※土・日・祝は通し営業
[休日]施設の休館日に準ずる
『伊勢志摩の惠み 伊勢角屋』@新宿高島屋
眺望と逸品とビールのご褒美ランチ
大きな窓からは陽光が差し込み、眼下には新宿の街並みが広がる。ここは三重の食材を使った料理と、醤油・味噌蔵にルーツを持つ「伊勢角屋麦酒」のクラフトビールを出す店だ。
週末ランチはたまのご褒美だもの、ちょっと奮発して松阪牛のステーキ重はいかが? レアに焼かれたそれを頬張れば、ふくよかな甘み、深いコクに満ちた旨みに、頬が緩むのを止められない!
すかさず世界中のビールが集まるコンペディションで金賞を獲得した、フルーティな飲み口のペールエールをグビッとやれば、これぞ完璧な“おとなの週末”だ。
[住所]東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 新宿タカシマヤ タイムズスクエア14階
[電話]03-5361-1940
[営業時間]11時〜15時(14時半LO)、17時〜22時(21時LO)
[休日]施設の休館日に準ずる
【週末編】(ホテル)
『和食 かがり』@京王プラザホテル
一流ホテルの本気を感じるハイコスパ定食
一流のサービスと贅沢な設えの空間は、さすがのホテルクオリティ。そんな場所でとびきりの定食に出合ってしまった。ご覧の「鶏三昧定食」だ。
昆布と酒で味を含ませた蒸し鶏のサラダに、低温調理した上でタレを絡めて炙った照り焼き、上品な下味で鶏の風味を活かした唐揚げと、確かな和食の技を込めたおかずが3種類もつく。
しかも南魚沼産コシヒカリを炊いたツヤのあるふっくらご飯に加え、具沢山な豚汁までもおかわり可能というから歓喜するしかない。
暑さも残る今時期ならば、ツルッとしたのど越しの布海苔蕎麦もいいだろう。
[住所]東京都新宿区西新宿2-2-1 2階
[電話]03-3344-0111
[営業時間]11時半〜15時(14時半LO)、17時〜22時(フード21時、ドリンク21時半LO)※土・日・祝は通し営業。14時半〜17時は甘味メニューのみ注文可
[休日]無休
『In the Garden 135』@ホテルローズガーデン新宿
ビジネス街の穴場スポットでリラックス
緑が目にも眩しいテラス席、南仏リゾート風の店内に休日気分もぐっと盛り上がる。まずはビュッフェ台に並んだ前菜やサラダ(ひと皿1回限り)で空腹をしのいでいると、やってきたのが専用釜で焼かれたピッツァ。
熱々を頬張れば生地は軽やかでミミはサクッと香ばしい。しかも定番のマルゲリータに加え、オリジナルの創作ピッツァやハーフ&ハーフもあるから目移り必至だ(ピッツァとパスタのメニューは週によって変わる)。
さらに12時半からは週末限定でデザートコーナー(+990円)も登場。ホテルメイドのケーキや焼菓子、はたまたこの時期限定のかき氷を並べてのんびり過ごそう。
[住所]東京都新宿区西新宿8-4-17 1階
[電話]03-3362-0279
[営業時間]11時半〜15時(14時半LO)、17時半〜21時半(最終入店20時半)※金・土は〜22時半(最終入店21時半)
[休日]無休
撮影/鵜澤昭彦(いまがわ食堂、肉とたまご)、小澤晶子(和味りん、Bistro Roven)、貝塚隆(田ごと光悦舗)、小島昇(伊勢角屋、和食かがり、In the Garden135)、取材/井島加恵(平日編)、菜々山いく子(週末編)
※2023年9月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
画像ギャラリー