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“腸活”という言葉を聞いたことはあっても、実際さほど意識していない人の方が多いのでは?今回は、実践的な腸活方法をご紹介します。

【松生(まついけ)恒夫 先生】

松生(まついけ)恒夫 先生。松生クリニック院長

松生クリニック院長。医学博士。東京慈恵会医科大学卒業。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法など取り入れた診療で効果を上げている。『暑さによる腸の砂漠化にご用心』(シロクマ社)など著書多数。
[HP]http://matsuikeclinic.com

日本人には「地中海式和食(R)」がおすすめ

普段の和食にエキストラバージンオリーブオイルを取り入れたスタイルが「地中海式和食(R)」。まず松生先生が最初に提案するのが、「納豆オリーブオイル」だ。納豆に付属のタレをお好みで加え、そこにエキストラバージンオリーブオイルをかけて混ぜるだけ。味がまろやかになり、納豆の匂いも抑えられるので、苦手な人にもおすすめ。

「納豆オリーブオイル」がおすすめ!

そのほか冷奴や刺身にかけたり、酢味噌に加えたりなど、難しく考えず取り入れたい。また和食には砂糖を使うことが多いが、これをオリゴ糖に換えれば腸活的にはいっそう効果的。オリゴ糖は人間の消化酵素で消化・分解されず、生きたまま大腸まで届く特性があり、腸内でビフィズス菌のエサとなる。

ビフィズス菌が増えれば、腸内細菌の善玉菌を優勢にする手助けとなり、腸内環境を整える一助にも。ビフィズス菌の増加に効果的といえば甘酒も然り。甘酒の主原料は酒粕や米麹だが、いずれも善玉菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖が豊富なので、ドリンク類やスープに加えてもいい。

「なにより“おいしく”ないと続かないですから、それはとても大事。僕が25年以上この食生活を続けていられるのは『地中海式和食(R)』がおいしいからです」(松生先生)

キウイフルーツは食物繊維の宝庫

フルーツには食物繊維の豊富なものが多いが、とりわけおすすめしたいのがキウイフルーツ。食物繊維の多さではバナナもよく挙げられるが、キウイは約1個でバナナ2本分以上の量とか!

キウイは約1個でバナナ2本分以上の食物繊維が含まれている!

しかも水溶性食物繊維が豊富で、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランスも理想的という。この不溶性と水溶性の両方をバランスよく摂るのが大事で、ちなみにアボカドも、同様の理想的バランスの食物繊維を持つ食品とされる。

「便通改善効果も大いにあるキウイを、朝食のフルーツとして摂るといいですね。またエキストラバージンオリーブオイルをかければ酸味も穏やかになり、腸の蠕動運動のW効果となります」(松)

専門家も大注目の「酪酸」(短鎖脂肪酸)とは?

「酪酸」とは短鎖脂肪酸の一種で、腸が元気に活動するのに欠かせない物質だ。ではそもそも短鎖脂肪酸とはなにかというと、腸内細菌によって作られる酸の一種で、酢酸、酪酸、プロビオン酸などの有機酸を指す。これらが増えることで、腸内の酸性度を高め悪玉菌を棲みにくくし、善玉菌が増えやすくなると近年注目が集まっているのだ。

「なかでも酪酸は、大腸最大のエネルギー源(小腸では2番目)。これを生み出すには食物繊維豊富な食べ物を摂取することですが、酪酸を作る酪酸産生菌は、水溶性食物繊維が大好物なのです。水溶性植物繊維は水に溶けやすくねっとりゲル状になるので、便が柔らかくなり、腸内の移動を助け、排便を楽にしてくれます。

そして腸内環境をよくするとともに、コレステロール吸収の抑制にも効果的なんです。この水溶性食物繊維を多く含む食品は、大麦、もち麦、海藻類、なめこやオクラ、モロヘイヤなどのネバネバ系野菜や、アボカド、キウイフルーツなどが挙げられます。生きたまま大腸まで乳酸菌が届く植物性乳酸菌豊富な漬物もいいですね」(松)

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手軽にいろいろドリンクでも腸活!...
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おとなの週末Web編集部
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