旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:ざくろ
難易度:★★★☆☆
酸っぱいけど、女性の味方です
ルビーのように赤く輝く美しい実が特徴的なざくろは、フトモモ目ミソハギ科に分類される果物です。日本には平安時代に中国から伝来したといわれています。
ただし、日本では長きにわたり、食用というよりは観賞用として育てられてきました。しかし近年、ざくろの健康効果に注目が集まり、生のざくろだけではなく、ざくろを加工した食品をスーパーなどで見かけることが多くなりました。
とはいえ、日本ではざくろを商業栽培をしている生産者はごくわずかで、多くは輸入品となっています。ちなみに、国産のざくろの旬は9~11月頃となります。
ざくろの味は人肉や血の味などと不気味なたとえ話を耳にしたことがある人もいるのでは?
これは、鬼子母神という500人にものぼる子どもを持っていた神様の伝説に由来しています。子を育てるために他人の子どもを殺していた鬼子母神を見たお釈迦様が、鬼子母神に我が子を失う悲しみを知らしめるために彼女のかわいがっていた末っ子を隠してしまいます。そして、悲しみにくれる鬼子母神に、人間の子どもを食べたくなったらかわりにざくろ食べなさいと渡しました。その伝説がもととなり、ざくろの味が人肉や血の味にたとえられるようになってしまったのです。
しかし、実際のざくろは、人肉の味どころか、とても甘酸っぱくてさわやかで美味。プチプチとした食感も魅力のひとつです。
中近東では、天国の果実と称されるほど珍重されています。ざくろの原産地といわれるイランでは、古代ペルシアの時代からざくろの果樹園があったほどです。
ざくろは種が多くて食べ方がわからないという人が多いのではないでしょうか。食べられるのは赤い粒の部分で、中の種も食べることができます。
そのまま食べてもOKですが、酸味が強すぎる場合には、はちみつなどの甘味料を加えてジュースなどにしたり、サラダのトッピングにしたり、グラニュー糖と一緒に煮てシロップにしてヨーグルトなどにかけて食べても美味です。