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チャーラーをよりおいしくさせるのは「旅情」

まず、運ばれたのは「中華そば」。2枚のチャーシューとメンマ、ナルト、小松菜、海苔、ネギと盛りたくさんの具材が美しく盛り付けられている。もう、このビジュアルからして絶対に旨いよね。中華そばのイメージ写真に使えるくらいのレベルではなかろうか。

こく醤油の「中華そば」。醤油の味と香り、スープの旨みのバランスが秀逸
こく醤油の「中華そば」。醤油の味と香り、スープの旨みのバランスが秀逸

まずは、スープをひと口。うん、想像していた通り、醤油の味と香り、そしてコクが素晴らしい。ベースとなるスープも旨みがしっかりと伝わってくる。これはヒットではなく、やはりホームラン級の旨さだ。

麺はやや縮れのある中細。これがまたスープに絡み、そして旨みを吸って、噛むごとにジュワッとおいしさが溢れ出す。もうたまらん!

そして、時間差で運ばれたチャーハン。これもまたシンプルこの上ないビジュアルだが、お米の一粒ひと粒に油がコーティングされているのがわかる。厨房から中華鍋の振る音がリズミカルに聞こえてきたから、調理技術も確かなのだろう。

金色に輝く「チャーハン」。中華そばのおいしさを引き立てる
金色に輝く「チャーハン」。中華そばのおいしさを引き立てる

では、再び中華そばのスープをひと口飲んで、いざ、チャーハンを実食。

オーッ! これもまた米粒にしっかりと染み込んだチャーシューの旨みや塩味が中華そばのスープでさらに引き立つではないか! そして、噛むごとにお米の甘みが相まって、もう、口の中が幸せすぎる

中華そばもチャーハンもシンプルというひと言に尽きるため、正直、これ! という特徴は見当たらない。しかし、互いに持ち味を引き立て合う、チャーラーとしては理想的なスタイルだと言ってもよいだろう。

それと、おいしさの秘密はもうひとつ。名古屋駅のホームにある立ち食いのきしめんと同様に、駅の中というこのシチュエーションだ。チャーラーを食べにわざわざここまで来たという旅情が通常の1.3倍くらいはおいしくさせるのだ。それがチャーラーの旅の醍醐味でもある。

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取材・撮影/永谷正樹

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永谷正樹
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