『銀座 嚆矢(こうし)』 @銀座
黒豚豚骨スープの甘みに麺が寄り添う家系の一級品
キリリと白衣を着込んだ職人に、木の温もりを感じるカウンター席。割烹さながらの風情に背筋も伸びる。鶏白湯の行列店『銀座 篝(かがり)』が次に注目したのが、この鹿児島県産黒豚の豚骨スープなのだ。霧島山系から流れてくる地下軟水でじっくり煮込んだそれは、豚骨特有のクセがなく甘みもまろやか。
黒豚豚骨醤油ラーメン 1300円
数種類をブレンドし醤油の風味を立たせたカエシが後から追いかけ舌を引き締める。味の染みた国産豚チャーシューに、北海道産「きたほなみ」100%で打つ端正なコシのオリジナル麺。素材をつき詰め、丼の中で緻密に重ね合わせたその出来映えに拍手!
【ココがおとな!】生産者と向き合う黒豚スープ
実はこのスープ、SDGsにも貢献している。全国に流通される肉とは異なり、多くが廃棄されていた黒豚の骨を利用できないかと生産者から相談を受け開発がスタート。フードロス問題解決の一助にもなっている。
[住所]東京都中央区銀座6-4-13 浅黄ビル1階
[電話]非公開
[営業時間]11時〜15時LO、17時〜21時LO
[休日]日
[交通]地下鉄丸ノ内線ほか銀座駅C2出口から徒歩3分
『ラーメン家 がんくろ』 @武蔵小山
とろりなめらか 濃厚スープに浮かぶモチモチ麺の存在感
「今の自分が一番食べたい家系をかたちにしました」とは『せたが屋』などを手がけるMr.ラーメン前島さん。前日に豚ゲンコツを炊き、翌日ロース骨(背骨)と鶏ガラのダシを重ね合わせたスープに、醤油のキレを持たせたカエシを合わせれば、濃厚なのにライトな飲み心地でレンゲを運ぶ手が止まらなくなる。
ラーメン 850円
さらに麺だ。やや太めに仕上げた自家製麺はモチモチとしたコシから小麦の風味が膨らんで、スープに負けない存在感。ちなみに店名は、コロナ禍の赤字を“がん”ばって“くろ”字にする、という意味も込められているんだとか。
【ココがおとな!】旨さを引き出す低温のオーブン焼き
家系では吊るし焼きして燻香をまとったチャーシューが主流だが、こちらはあえてオーブンで豚肉の味をストレートに表現。タレに2晩漬け込み、低温でじっくりロースト。豚バラと肩ロースの2種類をのせている。
[住所]東京都品川区荏原3-3-20
[電話]03-6426-4410
[営業時間]11時〜21時LO
[休日]火
[交通]東急目黒線武蔵小山駅東口から徒歩4分