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入浴料から10円を石川県に寄付、1月分は見込額20万円を送金済み

大黒湯では3月31日まで、入浴料のうち10円を被災地に寄付します。

1月中旬には、1月分の寄付の見込額として約20万円を、義援金として石川県に送りました。

「被災地への支援は、何より迅速さが求められます。お客さまからの善意をいち早く現地に届けることで、復興へ役立ててもらえれば」(新保さん)

銭湯に行きがてら寄付もできるという趣旨に賛同した新規の客も増えているとのことです。

脱衣所の天井は「格天井(ごうてんじょう)」と言われる造り。古き良き銭湯の風情が感じられる

創業75周年、都内初の“オールナイト営業”で深夜早朝利用もOK

銭湯が全国的に減っていくなか、新保さんはこれまでも、数々のユニークな取り組みを行ってきました。2017年からは、都内初の“オールナイト営業”を連日翌朝10時まで実施。錦糸町の繁華街が近いこともあり、深夜や早朝まで働く人たちに合わせた営業時間の変更でした。

露天風呂で四季折々の自然を感じれば、東京にいながら旅先にいるようにリラックスできる

昨年あたりからは、コロナ禍が明けて、インバウンド(訪日外国人)も増えてきました。銭湯を訪れる来日客も多く、新たな需要を取り込みながら、どのように“銭湯人口”全体の増加につなげるのかという対応にも知恵を絞ります。

大黒湯の創業は1949(昭和24)年。75年が経った今も変わらず、「地中の天然鉱物が溶け込んだ弱アルカリ性温泉」(大黒湯のHPより)が多くの人を温めています。新保さんは「長く続けられるのは、地元に愛されてこそ。日本の銭湯文化を大切に守るため、これからも地域の活性化と共にいろいろと取り組んでいきたい」と話しています。

露天風呂脇の階段を上がると、リラックスチェアやハンモックが置かれたウッドデッキスペースが出現。スカイツリーを眺めて心ゆくまでのんびり~

■「大黒湯」
【住所】東京都墨田区横川3-12-14
【営業時間】平日15時~翌10時/土曜14時~翌10時/日曜13時~翌10時
【料金】大人520円※サウナ料金平日プラス300円、土日祝プラス330円
【定休日】火曜日※祝日の場合は営業、翌日休み
【電話】03-3622-6698
【交通】地下鉄半蔵門線、東武伊勢崎線、都営地下鉄浅草線、京成押上線「押上駅」から徒歩6分、JR総武線「錦糸町駅」から徒歩12分

大黒湯

文・写真/中島幸恵

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中島幸恵
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