焦がしバターとアーモンドの風味が味わい深いフランスの伝統菓子「フィナンシェ」。古くから愛される定番の洋菓子だが、最近では焼きたてを提供する店や独自のフレーバーを提供する店が話題となり、再びブームとなっている。今回は東京で一度は食べておきたいフィナンシェを選りすぐって紹介したい。
そもそもフィナンシェとは?発祥と菓子が秘める意味
基本的には薄力粉や砂糖、卵白、アーモンドパウダー、バターで作られるフィナンシェ。フランス語で「金融家」を意味するこの菓子は、金塊のようなフォルムが特徴的だ。
発祥は17世紀頃。パリの証券取引所周辺で店を営んでいた菓子職人が、金融マンが背広を汚さず片手で食べられるよう考案されたと言われる。実は「当初の金融マンはスーツのポケットにフィナンシェを忍ばせていた」なんて逸話も残されているのだ。
手土産にもいい!都内で人気のフィナンシェを一挙紹介
1.『DOLCE TACUBO(ドルチェ タクボ)』/食感と風味を味わう焦がしフィナンシェ
焼きたてのフィナンシェで話題となった代表的な店のひとつが、代官山にある『DOLCE TACUBO(ドルチェ タクボ)』だ。ミシュランガイド東京にも掲載されたことがあるイタリアンレストラン『TACUBO(タクボ)』が手掛けるパティスリーである。
完全予約制でオーダーが入ってから作るフィナンシェは、焼きたてならではのサクサクとした食感と、極限まで焦がしたバターの立ち上る香り、アーモンドプードルやじゅわりと広がるカナダ産のメープルシュガーの芳醇な味わいが好評を博した。
2023年11月、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーにできた2店目の『DOLCE TACUBO CAFFE(ドルチェ タクボ カフェ)』では、1個(400円)から販売する焼きたてはもちろん、予約なしでも店頭で購入できるようになった個包装のフィナンシェが6個セットと12個セットで登場。
個包装のフィナンシェは、焼きたてよりしっとりした食感で手土産にぴったり。180度のオーブンで4分ほど焼き、2分冷ましてから食べると、焼きたてと同様にバターの香りやさっくりとした食感が楽しめる。
【価格】1個400円~
【販売店舗】『DOLCE TACUBO』、『DOLCE TACUBO CAFFE』
【公式サイト】https://d-tacubo.com/
2.『noix de beurre(ノワ・ドゥ・ブール)』/焼きたてフィナンシェ
「新宿伊勢丹」や「日本橋三越」、「銀座三越」などで、常に行列を作っていることで知られる『noix de beurre(ノワ・ドゥ・ブール)』。こちらでは、作りたてのケーキやカヌレなど様々な商品を揃えているが、行列の最大の理由となっているのは「焼きたてフィナンシェ」(1個238円)である。
本場ヨーロッパの歴史と伝統を大切に、日本人に好まれる味を考慮し「本物のおいしさ」を追い続ける同店には、足繁く訪れるリピーターも少なくない。
味の決め手は、コクのあるスペイン産マルコナ種アーモンドプードルと、はしばみ色に焦がした国産発酵バター、きび糖だ。高温かつ短時間で焼き上げることにより、中はふんわり表面はカリっとした食感に仕上げている。フィナンシェの詰め合わせに便利な専用パッケージ「わっぱ」もあり、手土産にぴったりだ。
【価格】1個238円、わっぱ代Sサイズ330円、Mサイズ440円
【販売店舗】「noix de beurre 新宿伊勢丹店」、「noix de beurre 日本橋三越店」、「noix de beurre 銀座三越店」
【公式サイト】https://noix-de-beurre.com/