旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■光の正体は……
正解:ホタルイカ
難易度:★★★☆☆
生食は控えましょう!
3月に入るとホタルイカが旬を迎えます。ホタルイカ水揚量日本一の富山県では3月1日にホタルイカ漁が解禁されます。富山湾のホタルイカ漁は3~5月の風物詩となっています。
ホタルイカのおもな生息域は日本海で、富山湾のほか、兵庫、鳥取の近海でも水揚げされています。
通年水揚げされているホタルイカですが、もっとも美味しくなるのは春から初夏にかけて。旬の時期のホタルイカは旨味が凝縮され、身も柔らかく甘みも増します。
その名のとおり、蛍のように光ることで知られるホタルイカ。青白い光は実に幻想的です。その光を発するのは、腕発光器(うではっこうき、わんはっこうき)、皮膚発光器(ひふはっこうき)、眼発光器(がんはっこうき)と呼ばれる3種類の発光器です。
これら3種類の発光器を駆使し、周囲の明るさに合わせて発光することで背景にうまく溶け込み、敵から身を守ります。
ほかのイカ同様、新鮮なものはお刺身で食べたいと思ってしまいますが、厚生労働省は、ホタルイカの生食は避け、加熱して食べることを推奨しています。
その理由は、旋尾線虫やアニサキスが寄生している可能性が高いためです。
生食用として販売する場合にも、-30℃で4日間以上、もしくはそれと同等の殺虫能力を有する条件で凍結することなど、厳しい基準が設けられています。
生のホタルイカを購入した場合でも生食はせず、ボイルするなど、加熱調理をしましょう。ボイルする前に目や口、軟骨を取り除くといった下処理をすると食感がよくなります。
ホタルイカの食べ方はさまざま。定番の酢味噌和えや沖漬けのほかに、ホタルイカの旨味を活かすなら、アヒージョやオイル漬け、炊き込みごはん、パスタの具などに使うのがおすすめです。