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研修センターを新設、素人から精肉のプロを育成

精肉部門を今後の成長カテゴリーと捉えているドン・キホーテ。実際に同社では、生鮮4品(青果物、水産品、食肉、花卉)のうち、精肉は4割強を占めているのだそう。

今回新設された「成増ミート研修センター」は、精肉のプロを育てようという取り組み。

社内の精肉部門未経年者から志願者を募り、月に実技152時間、座学16時間という、3カ月間の研修を実施している。

2024年3月から各月最大7人を受け入れ、各店舗の現場へ派遣できるまで育成。まずは成増まで通勤できる範囲から募集し、いずれは全国の店舗でも推進する予定なんだとか。

プロの技を習得していく

研修生たちは、年を追うごとに国内の生産量も消費量も右肩上がりの豚肉からまず挑戦する。

部位ごとのカットの仕方や包丁の使い方、パックへの並べ方などの腕を磨いているが、「技術が未熟なため、トンカツ用などでは厚みにバラツキが生じるなど、正直なところ見栄えは劣る」ということで、ただでもお値打ちなドンキのお肉が通常商品の販売価格と比べ2~3割引と、よりお買い得になっている。

ラベルにTC=TRANING CENTERと書かれているのが、研修生が切ったお肉だ。

「TC」の文字と初心者マークが目印だ

仕入れ状況などによって割引価格はもちろん変動(売価は3月18日のもの)するが、例えば「国産豚肉切り落とし」100gが税抜85円(税込92円)=通常品売価:税抜98円(税込106円)、「国産豚肉生姜焼き用(ロース)」は100g税抜98円(税込106円)=通常品売価:税抜128円(税込138円)となっている。

このほか、豚挽き肉、とんかつ用ロース肉、みそ漬けロース、味付き豚ステーキ肉(トンテキ)、ブロック肉などが並ぶ。

素人目にはよくわからないほどの高いレベル

並んでいるお肉たちを確認したところ、パッと見はあまり気にならなかった。というか、素人目にはよくわからないレベルなのではないか。

ドン・キホーテを運営する、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス・広報室の担当者にお客さんやスタッフの反応を聞いた。

「実際に購入し食べた従業員によりますと、通常販売されている商品と何も変わりは感じないとのことです。研修が始まって1カ月も経っていない状況ですが、連日研修を行っているため技術面の上達スピードが速く、スライス等の優劣はパッと見ではわからないほどだと感じています。ただスライスだけではなく、実際に商品を売り場に陳列するまでが研修工程に含まれますので、豚ロース肉のスライスなどではパック詰めの際の肉の並べ方といったものは、通常販売商品に比べれば劣る商品も一部はございます」とのこと。

「当研修センターの目的は、精肉研修が第一の目的になります。そのため、研修時間終了後は売れ行きが見込めたとしても、販売のために追加で作業は行っておりませんので1日に販売できる数に限りがございます。お買い求めのお客様は、早めの時間帯にご来店いただくことをおすすめしております」

夕方頃には売り切れる

なお、牛肉の研修も始まるとのことで、時期は未定だがいずれは牛の研修肉も店頭に並ぶ予定なのだとか。牛肉がお得に買えるのはますます魅力的。ただしその際には、豚肉分が減量する可能性もあるそうなのでご注意を。

いずれにしても物価高が続く現在、成増近隣の方々、心からうらやましいです。成増方面に行くことがあったら、私もぜひ購入したいと思う。

ちなみに、夕方以降は品切れになりがちなのだとか。

売り切れ御免の「TC」のお肉たち、早い時間に「MEGAドン・キホーテ 成増店」を訪ねてみてほしい。

MEGAドン・キホーテ 成増店
住所:東京都板橋区成増2-21-2
営業時間:8時〜25時

文・写真/市村幸妙

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市村 幸妙
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