シンプルを極限まで追求したチャーラー
これが「満州しょうゆラーメン」。麺は0.5玉のハーフサイズだが、具材は1玉のフルサイズと同じものがのっている。チャーシューと煮玉子、メンマ、ワカメ、ネギと盛りだくさん。ちなみにフルサイズの値段は550円。このボリュームでこの値段は安い。
スープは鶏ガラと丸鶏がベース。中太ストレートの麺もいかにも中華屋のラーメンである。チャーハンがまだ出ていないので、餃子と交互に食べてみると、これが旨い。コクと深みのあるスープが餃子のおいしさを引き立てるのだ。
その逆もありきで、餃子を食べてからラーメンをすすると、餃子の肉と野菜の旨みがラーメンを一層おいしくさせる。
最後に運ばれたのが「チャーハン」。溶き卵のスープとザーサイも付く。早速、レンゲですくってひと口食べてみると、熱々で口の中がヤケドするかと思った。超がつくほどの強火でしっかりと炒められているのだ。
食感はパラパラ系。寿司のシャリのように口の中でほぐれてお米の一粒ひと粒にコーティングされた油と調味料が織りなす味がふわっと広がる。仕上げに醤油を使っているようで。香ばしい香りも鼻から抜けていく。いやー、旨い。餃子と交互にチャーハンを食らい、ラーメンと交互にチャーハンを食らう。もう、幸せすぎる。
思わず、「これでいいいんだよ」と呟いてしまった。個性的なチャーラーを求めて旅をするのも楽しいけど、たまには原点回帰することも大切なのだ。
『ぎょうざの満洲』はチェーン店としてはかなりレベルが高い。こんな店が身近にある関東や関西の人が羨ましい。
撮影・取材/永谷正樹