「神コスパ」の秘密をCEOに聞いた
韓国で『マムズタッチ』の人気が高いのは、上記の通りの美味しさがあるのだが、もう一つ「神コスパ」ということも支持されている大きな要因だ。
日本法人CEOの李京●(LEE KYUNG MIN、●は「王」編に「文」)さんに「マムズタッチ」について伺った。
「『マムズタッチ』という名前はお母さんの温かい手を意味しています。お母さんが作ってくれた料理のように、私たちもフレッシュな良い材料を使い、お店で一つひとつ衣付けから揚げる工程はすべて一からハンドクラフトで丹精込めて行っています」
「このこだわっている部分が美食大国である日本の方々に伝わってほしいですし、味を冷静に判断・評価していただきたいという思いから、今回日本に出店しました。そうした部分にお客様が付加価値を感じ、高い満足度につながっているのだと思います」
「私たちは、プロモーションにはあまりお金をかけずに、その分開発研究に投資しています。それが品質に比べて低価格を実現できており、『神コスパ』と感じていただけているのでしょう」
日本産のトマトの味に驚く
今回、メニューを日本に持ってくる際にどんな苦労があったのだろうか。
「基本的なレシピは韓国と同じですが、バンズや野菜などフレッシュな素材を使っていることもあり、日本産のものを使用しています。本国での味を日本産の食材で再現しようと思った時に驚いたことの一つがトマトの味です。日本産のものはとても甘味が強いのです。そのため、全体のバランスで味わいを調整しました」
「本格プルコギバーガー」は、『渋谷マムズタッチ』限定となっているがなぜこのメニューになったのか。
「私たちはグローバルブランドを目指していますが、韓国ブランドなので、スパイシーなチキンやキムチといった韓国の味も大切にしています。その中で、韓国のプルゴギと日本で食べられているプルゴギの味が違っていると感じたため、日本人が期待するプルゴギの味を研究し、作ることを決意しました。本国でも『プルコギバーガー』はありますが、新商品としての意識で臨みました」
だから、照り焼きっぽいような、馴染みのある味に感じたのか。
マムズタッチ旋風が起きるか
最後に、李さんに日本の消費者に向けてメッセージをいただいた。
「日本という市場においてローカライズする(地域性にあわせる)ために、味や価格面、運営方法は消費者の方のご意見をいただきながら、謙虚に受け入れて反映させていきたいと思っています。まず私たちの味を愛していただき、ご意見などあればぜひとも教えてください。よろしくお願いします!」
韓国では老若男女に愛されている『マムズタッチ』。日本はこれからどんな旋風を巻き起こしてくれるのか目が離せない。
『渋谷マムズタッチ』
住所:東京都渋谷区神南1-23-13
交通:渋谷駅ハチ公口から徒歩3分
営業時間:10時〜22時
文・写真/市村幸妙