SNSで最新情報をチェック

カフェでお茶するより提灯の店で一杯?

まずビール!と赤提灯の居酒屋を探したのだが、ふと家紋入りの提灯と目が合った。看板に「うまいお酒専門店」。編集武内と顔を見合わせ、にやり。店の名は『たつみ清酒堂東京』。埼玉に本店がある小さな酒屋だ。店に入れば奥に角打ちのカウンターが控えめにひとつ。日本酒が1杯300円(60ml)から楽しめる

銀座の高級カフェならコーヒー1杯で1000円近くする店もあるよね。お茶するより私ならダンゼンこっちで角打ちだわ。

『たつみ清酒堂東京』この日は仙禽一聲(60ml・500円)など。宮崎の「厚切りからすみ」や北海道の「ほや塩辛と焼き海苔」(共に500円)など軽い肴も

季節限定のお酒「あべ ピンクラベルおりがらみ生」はフルーティーでやさしい甘み。グビグビいけて1杯目にもピッタリだ。お替わりくっださーい。2杯!

武「大丈夫ですか? 最初から飛ばすと大変(僕が)。すぐ転ぶし」

いいのいいの、どうせなら気遣わず金使ってくれ。

何でもオーナーは脱サラでこの酒屋を始めたそうで、実力のある若い世代の蔵元や小さい酒蔵を応援して人気ブランドになるよう一緒に盛り上げていきたいとか。素敵です。隠れた名酒を求めてお客さんがひっきりなし。いい店見つけた!

勢い付いて2軒目を物色。ウロウロしているとあっちにもこっちにも提灯がある通り見っけ。もう目がらんらん。

まず駆け寄ったのは『銀座餃子』。手作り餃子は種類も豊富。「しそ餃子」を頼むと、羽根付き&パリパリでシソの風味香る餡がイケる。ビールが進むぅ。一方、水餃子の「三鮮餃子」はモチモチの皮でジューシー。

『銀座餃子』水餃子「三鮮餃子」(580円)はエビ、ニラ、玉子が入り、モッチリとした皮が旨い

ところで三鮮って何だっけ?

武「エビ、ニラ、玉子だそうです」
肥「ほぉ~」
武「ホケキョッ♪」

春だねえ。だいぶ酔っぱらってきた。

それにしても週末とあってお客さんでいっぱいだ。数軒隣のたこ焼き屋『銀座ふくよし』もほぼ満席で、ラストワンのテーブルに滑り込みセーフ。

実はここ、昼からたこ焼きをつまみにガバガバ飲める素晴らしい店。ヒロシ(注:編集長)に内緒だけど今回のリサーチ中、ひと息休憩する場はカフェじゃなくここ。何杯飲んだか。

提灯巡りツアーで東銀座の魅力再発見

定番のたこ焼き「そのまんま」はダシが効いていてメニュー名よろしくそのまんまで旨い。熱々ハフハフ、火傷しそうな舌をすかさず冷たいビールでなだめる。

武「グラスが愛川欽也です!」
肥「ん?どーゆーこと?」
武「キンキンです(笑)」
肥「おぉ~~」
武「~谷翔平♪」
肥「妻の座を狙ってたのにぃぃ」

隣席カップルが珍獣を見るような視線を向けるも気にしない。

さて狙ってたといえば「うなBAR」と書かれた提灯の店。鰻で飲めるバーらしい。行こうと思ってたが、この日は待てども待てども開店しなかった。残念。

〆はこれぞ赤提灯の本場屋台の味『長浜屋台やまちゃん』。コシのある細麺の豚骨味は飲んだ〆にもバッチリだ。もうお腹いっぱい心もいっぱい。

てか今回の提灯巡りツアー、東銀座が持つもうひとつの庶民的な“顔”を見たような気がした。はとバスさん企画しませんか?ガイドやります!

撮影/西崎進也(たつみ清酒堂)、肥田木奈々(銀座餃子、銀座ふくよし、長浜屋台やまちゃん)、取材・文/肥田木奈々

おとなの週末2024年5月号

※2024年5月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

icon-gallery
icon-prev 1 2
関連記事
あなたにおすすめ

関連キーワード

この記事のライター

おとなの週末Web編集部
おとなの週末Web編集部

おとなの週末Web編集部

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌「おとなの週末」。11月15日発売の12月号は「町中華」を大特集…