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味を守り次へ繋ぐ町パンにドラマあり

市「パン屋さんは朝が早いし、体を使う重労働だし、気象条件にも味が影響します。今は原材料の高騰もすごいのに、工夫しながらお手頃な値段で提供し続けてくれている。本当に頭が下がるお仕事だと思います。今回調査した中で早い店は朝5時半開店。残念ながら取材NGでしたけど」

井「そうそう、取材拒否も多かったみたいですね。新中野『M』も行列であっという間に売り切れて『追い付かない状態だから』とのことでNG。ここは小ぶりなパンでいろいろ楽しめるし、1個40円や50円とか驚きの安さ。午前中に新中野に行く機会があればぜひ調べて訪ねてほしい」

市「私もご高齢の店主の店から跡取りがいないといった理由で何軒も断られました。でも仕方ないと素直に納得しました。できるだけ長くお元気でおいしいパンを作ってほしいとひたすら願います!」

武「うーん、町中華などと同様ですね。後継者不足もあり、この先、閉店を考えている店も多かったのが残念です

戎「一方、家業を継いだ若手も。特に3代目としてがんばっている人が目立ちました」

市「一度は他の店で修業して戻ってきて、長く親しまれている店のパンを受け継ぎながら新たな味にも挑戦されている。新規のお客さんも呼び込んで、地域で愛される連鎖をきちんと繋いでいる姿は素晴らしいなぁと感じました」

肥「いい話だね。町パンの店ってドラマがあるんだよね

藤「そう!『フランダース』も職業体験に訪れた小学生が成長して就職してくれたんですって。今は立派なパン職人。その店のパンを食べて育った子に味が受け継がれていくのって素敵だな」

『フランダース』自家製カスタード入りクリームパン 230円 「カスタードを食べるパン」ってくらい中にはカスタードクリームがたっぷり。生クリームと混ぜ合わせふわっとなめらかなカスタードと、同じく生クリームを最大量配合した風味豊かなブリオッシュ生地が完璧な組み合わせ

池「流行りのブーランジェリーやスーパー等に押されて町パンが少なくなってる今、もっと応援していきたいね」

武「近場のコンビニもいいけど、少し離れた町パンの店に散歩感覚で出かけて各店こだわりの味を楽しんでほしい。いやあ、でも今回も食べ比べ軒数が多く、また太った」

肥「だね、発酵したパンみたいに体が膨らんでる(笑)」

戎「そんな汗と涙の特集で町パンに注目が集まったら、これほどうれしいことはありません。存在は知っていても入ったことがない店があればぜひ行ってみて。やさしい気持ちになれますよ!」

撮影/鵜澤昭彦(イトウベーカリー)、小島昇(ベーカリー花火)、鵜澤昭彦(フランダース)、文/肥田木奈々

2024年6月号

※2024年6月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部
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