満腹必至の「タカ飯チャーラー」
2軒目は名古屋市西区の円頓寺商店街の中にある『タカ飯店』。インスタなどのSNSにアップしたチャーハンの調理風景の動画が注目を集める『麺屋はなび』の大将、新山直人氏の下で修業を積んだ店主が昨年2023年8月にオープンさせた店だ。
少し内輪の話をさせていただくと、ここはチャーラー祭りの主催者である愛知県中華料理生活衛生同業組合の加盟店ではない。愛知県はもちろん、全国でもこれまで例のないチャーラーの食べ歩きイベントを盛り上げるべく、今回特別に招聘したのである。
さて、ここで提供されるのは「タカ飯チャーラー」(1500円)というチャーハンと中華そばのセット。チャーハンは単品で800円、中華そばは900円なので、本来は組み合わせると1700円となるが、チャーラー祭りの期間限定で200円引きの1500円で楽しめるのだ。
だからといって、チャーハンも中華そばも量を減らしたりはしていない。それぞれしっかりと1人前のボリュームがあり、チャーラー祭りのキャッチフレーズである「満腹になる、夏」を実感できることだろう。
チャーハンと中華そばはほぼ同時に着丼。やはり、チャーラーはこうでなくっちゃ。チャーハンだけ先に出されて、半分以上食べたところでラーメンを出されると、軽く殺意さえ抱いてしまうもんな。
『麺屋はなび』新山大将直伝の味
では、中華そばからいただくことにしよう。具材はチャーシューとメンマ、ナルト、海苔、ネギ。もう、このビジュアルからしておいしいに決まっているではないか。
スープを飲んでみると、鶏ガラの深いコクと芳醇な醤油の香りが相まって“口福”に満たされる。たまらず、麺をすする。中太ストレートの麺も適度にコシがあり、のど越しも抜群だ。いかん、このままだと一気に食べてしまう。半ば無理矢理にブレーキを掛けて食欲の矛先をチャーハンへシフトさせた。
チャーハンも見るからに旨そう。『麺屋はなび』の新山大将直伝ゆえに期待度はハンパない。まずはビジュアルからチェックしてみよう。
まず気になったのはご飯。一粒ひと粒に旨みを凝縮させた油がコーティングされていて、炒めムラはまったくない。そして、具材。チャーシューとネギ、卵といたってシンプルだが、巷のチャーハンとはいったいどこが違うのか。では、いざ実食!
おおっ! レンゲですくったチャーハンが口の中でふわっとほぐれていくさまは高級寿司店の寿司のよう。そして、しっとりとした食感とともにチャーシューの旨みを基調とした複雑な味わいが広がっていく。たしかにこれは旨い! チャーラー祭りが終わってからもリピートすることは間違いない。
会計時に店主に挨拶すると、チャーラー祭りの反響は上々らしく、多くの人々がスタンプシートを持参して店を訪れているらしい。今回の食べ歩きでスタンプは4個。やっと1/3が終わった。全店制覇をめざして頑張るぞ!
取材・撮影/永谷正樹