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真田幸村が生きた長野の地を、観光列車に揺られながら、各駅停車で途中下車しながら、愛でる旅に出かけてみませんか。前編では小諸駅~上田駅をご紹介します!

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真田幸村モチーフの赤い列車が面白い!

 2014年夏にデビューした、しなの鉄道の観光列車「ろくもん」。軽井沢~長野駅間を、通常の1.5倍となる約2時間20分かけて運行し、真田一族ゆかりの地を走り抜けていく。
 車体は、幸村の赤備えをイメージした濃い赤色。真田の家紋3種類が至るところにあしらわれ、何とも胸が高鳴る。デザインしたのは、JR 九州の「ななつ星in九州」などを手掛けた水戸岡鋭治氏だ。内装に長野県産木材をふんだんに用いた3両編成で、食堂車では地元の名店によるフルコースを堪能できる。一方、通常運賃+1000円で気軽に乗車できるプランがあるのも「ろくもん」ならではの魅力といえる。
 また、停車駅での地域色豊かなおもてなしの数々がなんとも粋。停車時間がたっぷりとられ、名産品販売や茶の振る舞い、陣羽織を着ての記念撮影などが楽しめる趣向になっており、旅がより和やかで心に残るものに。
 真田愛と土地の魅力がギュッと詰まった信濃路の列車旅。沿線をゆけば、右に左に幸村の足跡や息づかいを感じさせるスポットが点在している。「ろくもん」でその地を走り抜けるもよし。各駅停車でのんびりと散策するもよし。この沿線の地を中心に、真田氏ゆかりの見どころやご当地グルメを紹介しよう。

小諸駅

徳川、北条、上杉、真田と争奪戦を繰り広げた小諸城を擁する城下町。
第二次上田合戦では、徳川秀忠が上田城に籠る昌幸・幸村父子と対峙すべく駐留するも敗退、
関ヶ原の戦いにも遅参という大失態を演じたことは有名だ。
城址の懐古園や旧北国街道小諸宿の古い町並みはそぞろ歩きに◎。

蕎麦倶楽部 井泉庵(最寄駅:小諸駅)

民家でいただく手打ちそば

天ぷらせいろ 1000円

『蕎麦倶楽部 井泉庵』では、地元産のそばを石臼で丁寧に挽き、打ち立てを提供。
人気の「天ぷらせいろ」は地物の野菜や果物、きのこ、山菜など、その時の店主の気分で内容が入れ替わる。この日は、ほのかな苦味の朝鮮人参やリンゴなど8種類がのった。

[住所]長野県小諸市新町1-3-31 [TEL]0267-22-3594 [営業時間]11時半~、17時~(夜は予約制) [休日]火

小諸城址 懐古園

徳川秀忠の上田合戦の本陣
武田信玄の重臣・山本勘助が築城に携わった名城「小諸城」の跡。関ヶ原の合戦に向かう徳川秀忠が逗留した場所で、真田氏との激闘・上田合戦の本陣をここに構えた。
園の入り口に建つのは、「三の門」と呼ばれる城門。

「ろくもん」注目ポイント

中軽井沢~信濃追分間では、「ろくもん」がゆっくりと走る区間がある。
窓から見える雄大な浅間山を堪能してもらおうというサービスだ

田中駅

東御市にあり、江戸時代には「田中宿」とお隣に「海野宿」が置かれ、宿場町としての役割を担った。
海野町は、真田のルーツとされる豪族・海野氏発祥の地といわれている。
真田十勇士に名を連ねる、海野六郎や根津甚八はこの界隈の出身者。

福嶋屋(最寄駅:田中駅)

海野宿内にあるそば処

もりそば・くるみおはぎ(醤油ダレ)2個セット 1150円

歴史を感じる蚕室造りの、『福嶋屋』の店内でいただけるのは、信州産の石臼挽きそば粉で手打ちした二八そばと、地元産のくるみをすりつぶして醤油で絡めた名物のくるみおはぎ。
風味豊かなそばも、甘じょっぱくもちもちとしたおはぎも絶品だ。

海野宿

寛永2(1625)年に北国街道の宿駅として開設。
現在も江戸時代の旅籠屋造りの建物や明治以降の堅牢な蚕室造りの建物など、伝統的な家並みが残る。
海野宿の産土神として祀られている白鳥神社は、真田家の守護神でもある。

上田駅

上田城を中心に形成された城下町。街には真田の家紋「六文銭」の意匠がそこかしこに刻まれ、真田ロマンが息づいている。
市街地から10km ほど北東に向かうと、真田氏発祥の地である真田郷が広がり、上田城以前に拠点とした真田氏本城跡や居住跡もある。

中村屋(最寄駅:上田駅)

上田名物の馬を気軽に満喫

馬肉うどん 580円

『中村屋』は上田駅が開業した明治21年に創業。
老舗ながら大衆食堂の趣きを持つうどん屋だ。
名物「馬肉うどん」は、昔から馬肉食の文化がある信州ならでは。
馬肉が柔らかく煮込まれ、汁にもやはり馬肉のダシが効いていて味わい深い。

刀屋(最寄駅:上田駅)

池波正太郎も愛した郷土の味

真田そば 小・950円

『刀屋』は、『真田太平記』執筆のために上田を訪れていた池波正太郎が通っていた蕎麦屋。
挽きたて打ちたての信州そばは太くてコシが強く、つゆは比較的辛め。
盛りがよく、小サイズで一人前だ。味噌ダレで食す「真田そば」も魅力だ。

上田城跡公園

徳川軍を撃退した名城
1583年に幸村の父・昌幸が築城。昌幸&幸村親子が徳川の軍勢を2度に渡り撃退した要害堅固な名城。
平城でありながら、実戦の歴史を持つのは全国的にも珍しい。
江戸時代に再建された三棟の櫓や、直径3mもの巨岩“真田石”などが見所だ。

池波正太郎真田太平記館

池波好きも真田好きも楽しめる
池波正太郎が著した歴史小説『真田太平記』の取材ノートや氏の遺愛品を展示。
また、大坂の陣をはじめ、真田家が関わった合戦の解説、シアターでの映像鑑賞など、充実した内容。

真田氏歴史館

真田一族の史料がズラリ
幸村をはじめ、真田一族の歴史がわかる古文書や武具などを年代に沿って展示。
その活躍ぶりが時代ごとに理解できるようになっている。
近くにはツツジでも有名な『真田氏館跡』もある。

「ろくもん」注目ポイント

上田駅では約10分の停車。
幸村の甲冑を模した兜や陣羽織を羽織って、ろくもんを背景に記念撮影をすることも!
幸村ゆかりの観光列車ならではの楽しいイベント

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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admin-gurume
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