チャーハンを食べると中華そばが食べたくなる
では、まず中華そばからチェックしてみよう。丼の中央に鎮座するナルトがノスタルジーを掻き立てる。2枚ものるチャーシューは厚みがあって食べ応えがありそうだ。具材はほかにも海苔とメンマ、ネギが入る。
まずはスープをひと口。ややオイリーなのは客層に若者が多いからだろう。とはいえ、五十路の筆者でもこれくらいなら平気。醤油の味と香り、そして鶏ベースのダシとのバランスが素晴らしく、レンゲを持つ手が止まらなくなるほど。
麺は細麺のストレート。パスタのアルデンテのようなしっかりとしたコシがあり、噛むと小麦の香りが広がる。巷の町中華で使用している縮れのある中太麺とは完全に一線を画している。これは台湾まぜそばで一世を風靡した『麺屋はなび』の新山直人氏のこだわりかもしれない。
麺とスープの余韻が口の中で充満したところでチャーハンへシフト。こちらも大きなチャーシューがゴロゴロと入っていて、見るからに旨そう。レンゲでチャーハンをすくって口の中へと運ぶ。味はやや濃いめで食感はしっとり。いやー、旨い! チャーシューの旨みが米粒にまとわりついている感じ。わかるかなぁ。
チャーハンを食べると中華そばが食べたくなり、中華そばを食べるとチャーハンが食べたくなる現象、名付けて“チャーラー無限ループ”を久しぶりに味わった。欲を言えば、チャーハンのあまりのおいしさにハーフサイズでは物足りなかった。今度来るときはフルサイズを注文しようと思う。