美味しい花咲ガニの見分け方 甲羅のトゲトゲや、脚先やハサミ、爪の部分が欠けていないもの、手で持ったときにずっしりと重みを感じるもの、甲羅が硬いものを選びましょう。 大きくても重さがないものよりは、小ぶりでもずっしりとした…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■トゲトゲです
正解:花咲ガニ
難易度:★★★★☆
日本四大カニのひとつです
カニは、晩秋から冬が旬のものが多いのですが、花咲ガニは、4月~9月という漁期の制限があることから夏から秋にのみ流通します。
花咲ガニは、カニという名前がついていますが実はヤドカリの仲間です。脚がやや短く、全体にゴツゴツとした突起があるのが特徴です。
えりも岬から納沙布岬にかけての太平洋と根室半島北側のオホーツク海に分布し、沿岸近くの浅瀬に生息することから、水揚げされる花咲ガニのほぼすべてが北海道産となります。
「タラバガニ」「ズワイガニ」「毛ガニ」と並んで、水揚げ量の多い日本四大カニのひとつとなっています。ただし、近年は水産資源の減少により水揚げ量が減少傾向にあります。
また、水揚げ量が多いとはいえ、北海道でほぼ消費されてしまうため、残念ながらそれ以外の地域ではなかなかお目にかかる機会は少ないのが実情です。
ちなみに、ロシア産のものも出回っています。
生のときは茶褐色で黒味を帯びていますが、熱を加えると鮮やかな紅色に変わることからその名前がついたといわれています。また、漁獲地となっている根室にある地名の「花咲」に由来するという説もあります。
身は濃厚な甘味と旨みがあり、エビのようにプリプリとした弾力をもちます。また、脚の部分に身がぎっしり詰まっていることも特徴です。
北海道での一般的な食べ方は塩ゆでした「煮ガニ」です。また、みそ汁にするのも一般的です。ぶつ切りにした花咲ガニのみそ汁は「鉄砲汁」と呼ばれます。
プチプチの食感をもつ外子や、濃厚な味わいのメスの内子(卵巣)とカニ味噌は絶品。通好みの珍味とされています。
美味しい花咲ガニの見分け方
甲羅のトゲトゲや、脚先やハサミ、爪の部分が欠けていないもの、手で持ったときにずっしりと重みを感じるもの、甲羅が硬いものを選びましょう。
大きくても重さがないものよりは、小ぶりでもずっしりとした重みを感じるもののほうが身の詰まりがよいので、大きさで判断しないようにしましょう。
花咲ガニの注目栄養素
ほかのカニも同様ですが、高たんぱく、低カロリー。ダイエット中の人でも安心して食べることができることがうれしい点です。
注目したいのはタウリンです。
この成分は、強い抗酸化力をもつほかにも、肝臓や心臓の機能を高めたり、コレステロールの吸収抑制、血圧の正常化など、さまざまな健康効果をもちます。そういったことからも、花咲ガニは生活習慣病が気になる人にもおすすめの食品といえるでしょう。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。