邦題が麗しい!「恋の面影」
タイトル曲の「The Look Of Love」は、その昔の邦題が“恋の面影”。バート・バカラック(1928~2023年)が作曲し、盟友のハル・デヴィッド(1921~2012年、「雨にぬれても」などバカラックとのコンビで有名な米作詞家)が作詞した。
1967年に、ダスティ・スプリングフィールド(1939~99年、英出身の女性歌手)が映画『007カジノ・ロワイヤル」の主題歌として歌い、世界中で大ヒットした。機会があれば、このダスティ・スプリングフィールドのヴァージョンも聴いて欲しい。
名編曲家クラウス・オガーマンが参加、スタンダード・ナンバー揃い
本作はバンド演奏にプラスして、ロサンゼルス・セッション・オーケストラ、ロンドン・ シンフォニー・オーケストラなどの華麗なオーケストレーションも聴き処だ。
選曲はまずは25曲がオーケストラ抜きでレコーディングされた。そこに名アレンジャーのクラウス・オガーマン(1930年~2016年、数々の名曲を手がけた独出身の編曲家)の手を借り、オーケストレーションを入れて16曲に絞り込まれた。 そこからプロデューサーのトミー・リピューマや参加ミュージシャンと協議して、最終的 に10曲に絞り込まれた。
タイトル曲の「The Look of Love」以外にも、ジョージ・ガーシュイン(1898~1937年、「ラプソディー・イン・ブルー」など数々の名曲を作曲した米作曲家)の「S’ Wonderful(ス・ワンダフル)」、ヴィクター・ヤング(1899~1956年、「星影のステラ」などの名曲や数々の映画音楽を作曲した米音楽家)の「Love Letters(ラヴ・レター)」、ラテンの 「Besame Mucho(ベサメ・ムーチョ)」など、名スタンダード・ナンバー揃いだ。