2023年も多くの著名な方々が亡くなりました。音楽の分野でも、年明けに、高橋幸宏さんの訃報が流れ、後を追うように、同じイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のメンバーとしても活躍した坂本龍一さんもこの世を去りました。海外からも、音楽史に大きな足跡を残した偉大なミュージシャンの悲しい知らせがいくつも届きました。「おとなの週末Web」では、連載「音楽の達人“秘話”」で、故人の興味深いエピソードを取り上げてきました。それぞれの興味深い回を選んで紹介します。
国内外のアーティスト2000人以上にインタビューした音楽評論家の岩田由記夫さんが、とっておきの秘話を交えて、昭和・平成・令和の「音楽の達人たち」の実像に迫ります。
ジェフ・ベック:1月10日死去、78歳
「世界三大ギタリスト」。エリック・クラプトン(78)、ジミー・ペイジ(79)とともに、こう日本では知られる英国の世界的ギタリスト、ジェフ・ベックが2023年1月10日、亡くなりました。78歳。細菌性髄膜炎に感染したことが原因だといいます。死去のニュースは世界に流れ、英国の公共放送BBCは「史上最も影響を与えたロックギタリストの一人」と報じました。ジェフ・ベックの第1回では、筆者の個人的な音楽体験がつづられます。
・「世界三大ギタリスト」ジェフ・ベックは、クラプトンやペイジとの「差」を気にしていたか 音楽の達人“秘話”ジェフ・ベック(1)
https://otonano-shumatsu.com/articles/303861
高橋幸宏さん:1月11日死去、70歳
今回から始まるのは、高橋幸宏です。1952年、東京都目黒区出身。子供の頃からドラムを始め、高校生でプロに。サディスティック・ミカ・バンドなどを経て、78年に細野晴臣、坂本龍一とともにイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成、海外でも熱狂的な支持を得ました。83年のYMO“散開”後も、音楽活動を精力的に続け、ファッション・デザイナーや文筆の分野、俳優としても活動するなど幅広い分野で活躍してきましたが、2023年1月11日、誤えん性肺炎のため亡くなりました。70歳でした。第1回は、ミカ・バンド時代やYMOデビュー翌年のワールドツアーの頃のエピソードです。
・YMOが海外で認められた背景、天才的なドラミング「あのユキヒロのバンドなら」 音楽の達人“秘話”・高橋幸宏(1)
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鮎川誠:1月29日死去、74歳
今回から鮎川誠のシリーズが始まります。1948年、福岡県久留米市生まれ。九州大学在学中の70年にロックバンド「サンハウス」を結成し、ギタリストとして活躍。75年にはレコードデビューを果たしました。78年からは妻のシーナ(悦子)がボーカルを担当するロックバンド「シーナ&ロケッツ」の活動がスタート。「ユー・メイ・ドリーム」や「レモンティー」などのヒット曲を世に送り出し、日本のロック界に大きな足跡を残してきました。2015年にシーナが子宮頸がんのため61歳で亡くなったあとも、「シーナ&ロケッツ」としてライブを続けていましたが、2023年1月29日午前5時47分に膵臓(すいぞう)がんのため死去。2月4日には東京都内で“ロック葬”が営まれ、関係者やファン計4000人以上が参列して故人を偲びました。
・「皆がロックを聴いていれば平和になる」は鮎川誠の“遺言”だったのか 音楽の達人“秘話”・鮎川誠(1)
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バート・バカラック:2月8日死去、94歳
2月8日に老衰で亡くなったバート・バカラック(1928~2023年)は、映画『007カジノ・ロワイヤル』(1967年)の主題歌「恋の面影(The Look of Love)」や、映画『明日に向って撃て!』(1969年)の主題歌「雨にぬれても(Raindrops keep Fallin’ On My Head)」、カーペンターズの「遥かなる影(Close To You)」(1970年)、などで知られるアメリカの作曲家です。世界中のミュージシャンに影響を与えたポップスの巨匠の魅力とは―――。
・ポップスの巨匠バカラック「彼だけの独自のテイストとポップ・フィーリング」 音楽の達人“秘話”バート・バカラック(1)
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