遊び心満載!東京の蒸留所 スコットランド人の店主が未経験からジン造りを始めた理由

全店実食調査!『おとなの週末』が自信を持っておすすめするお店をご紹介します。今回は、東京・御嶽山の蒸留所『BLUE RABBIT DISTILLERY(ブルーラビットディスティラリー)』です。

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全店実食調査!『おとなの週末』が自信を持っておすすめするお店をご紹介します。今回は、東京・御嶽山の蒸留所『BLUE RABBIT DISTILLERY(ブルーラビットディスティラリー)』です。

スコットランド人が日本で造るクリアなフレーバー

鮮やかなブルーの中に青いマティーニを持った青いウサギ。印象的なラベルにまずグッと引き込まれる。スコットランド人のマーク・スミスさんが2022年12月にオープンさせた蒸留所のクラフトジンだ。

『BLUE RABBIT DISTILLERY(ブルーラビットディスティラリー)』内装も自身の服までシンボルカラーのブルーで統一。建物の外壁も淡いブルーだ。このテーブルでマークさんと話しながらテイスティングできる

日本人の奥様、紀子さんによれば「いつも何かに凝って夢中になってる」というマークさん。彼がクラフトジンを造ろうと思い立ったのは2020年。それまでのコンサルタント業の仕事がコロナ禍で影響を受け、新規ビジネスとして選んだ。「イギリスのジンマーケット規模を考えたら、きっと日本でもヒットする予感があった」という。

若い頃にワインビジネスに関わったことはあるが蒸留の経験はまったくなし。技術はオランダとイギリスのオンラインスクールで学び、蒸留機はオランダにオーダーメイド、ボトルはイタリアのベネチアから。見事な行動力で、蒸留所の内装や機器の設置なども電気関係以外はすべてDIYというから驚きだ。

『BLUE RABBIT DISTILLERY(ブルーラビットディスティラリー)』ステンレス30Lタンクにはラムが1年間ほど熟成中

というか「僕はイギリス人だからラベルのマティーニを持つウサギは007をイメージしてる」なんて鼻歌混じりのマークさん、とにかく楽しそうだ。

まさにマイクロな手造りの蒸留所。そこでマークさんが造るジンのコンセプトは、日本とイギリスの文化のミックスだ。たとえば「シグネチャー ジン」のボタニカルには、ジュニパーベリーを基調に、エリカ(イギリスのヘザーの花)や日本の柚子が使われている。さらにはヒノキや生姜、煎茶も用いられ、それらが繊細なレイヤーとなって、クリアに心地よく感じられる。

「プレミアム ブルー ジン」はさらに華やかでフローラル

シグネチャージン、プレミアムブルージン、スパイスラム

『BLUE RABBIT DISTILLERY(ブルーラビットディスティラリー)』(左から)シグネチャー ジン、プレミアム ブルー ジン、スパイス ラム ボトルサイズは700ml、200ml、50mlの3種類。円筒形のデザインもいい。ガラスの向こうの隣室が製造室。オランダ製の四角いステンレスの「Iスティル」で蒸留される

「プレミアム ブルー ジン」はさらに華やかでフローラルだ。ボタニカルにはラベンダーやヒノキ、山椒が使われ、蒸留後に漬け込んだバタフライピーフラワーが青色を与えている。実はこのブルー、トニックウォーターを注ぐと青からピンク色に変わる。そんな遊び心もイカしてる。

プレミアムジントニックピンクペッパー

『BLUE RABBIT DISTILLERY(ブルーラビットディスティラリー)』プレミアム ジントニック ピンクペッパー このサイズがイギリス流。「プレミアム ブルー ジン」をダブル(60ml)で入れたら、トニックウォーターを注ぎ、レモンスライス、仕上げにピンクペッパーも散らす。ジンのブルーが鮮やかなピンク色にチェンジ。スッキリ心地いい飲み口

アイデアは限りなくあるというが、現在ラインナップは他にジン3種と、ウォッカとスパイスラム。柚子皮が漬け込まれたウォッカも、12種のスパイスを漬け込むというラムも個性的にしてなめらか。いずれのスピリッツもここで買えるし、試飲もできる。ぜひ、マークさんに会いに行ってみては?

『BLUE RABBIT DISTILLERY(ブルーラビットディスティラリー)』

『BLUE RABBIT DISTILLERY(ブルーラビットディスティラリー)』@御嶽山

[住所]東京都大田区田園調布本町57-2 大野ビル1階
[電話]03-3722-8616
[営業時間]12時~18時
[休日]月
[交通]東急池上線御嶽山駅から徒歩4分

おとなの週末2025年2月号は「醤油ラーメン」

『おとなの週末』2025年2月号

撮影/松永直子、取材/池田一郎
※2024年9月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

…つづく「清澄白河が“クラフト”の街に!ビールにジンにワインも厳選5軒」では、覆面調査隊がクラフトジンの蒸留所を皮切りに、夏にはマイクロブルワリーも誕生した清澄白河にあるブルワリーのお店をレポートしています。

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