美味しいかいわれ大根の見分け方 茎が白く、均一な太さでまっすぐにスッと伸びているもの、葉の色が濃い緑色で、ツヤとみずみずしさがあるものを選びましょう。 すぐに食べない場合、パックを立てた状態で冷蔵庫の野菜室に入れて保存し…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■新芽です
正解:かいわれ大根
難易度:★★☆☆☆
ほのかな辛みが体にいい!
発芽野菜ブームのきっかけとなったともいえる存在が「かいわれ大根」。発芽したばかりの大根の新芽(スプラウト)で、緑黄色野菜に分類されます。
シャキシャキとした食感と、大根特有のほのかな辛みがあることが特徴です。
大根の新芽ではありますが、かいわれ大根を土で育てても、日頃、私たちが目にしているような大きな大根には成長しません。その理由は、新芽を食べる野菜用に品種改良されているためです。
いっぽう、通常の大根の新芽は食用には不向きです。
かいわれ大根は水耕栽培であるため、農薬は使用せずに栽培できることもうれしいポイントです。
その名は、双葉の形が二枚貝が開いた状態のように見えることに由来しているとか。そのため、昔は「貝割り菜」「貝割れ菜」とも呼ばれていました。
新参野菜のようなイメージですが、その歴史は古く、平安貴族の高級食材として使われていたという記録があります。実際、平安時代に編纂された「和名類聚鈔」では「黄菜」、「宇津保物語」では「さわやけ」という名前でかいわれ大根が登場しています。
かいわれ大根というとサラダや料理のトッピング用野菜のイメージが強いのですが、肉巻きにしたり、煮びたしにしたり、スープやみそ汁の具にしたりと、加熱調理をしても美味しくいただけます。
ちなみに、室内やハウスで栽培されているため、雑菌はつきにくいのですが、容器に出すときに雑菌が付着してしまうことも考えられるため、軽く水洗いをしてから食べるほうが安心です。
かいわれ大根についている茶色い種ガラは、食感は悪くなってしまいますが、食べても問題はありません。
また、豆苗のように、再生栽培が可能で繰り返し収穫する発芽野菜もありますが、かいわれ大根は再生栽培はできません。
美味しいかいわれ大根の見分け方
茎が白く、均一な太さでまっすぐにスッと伸びているもの、葉の色が濃い緑色で、ツヤとみずみずしさがあるものを選びましょう。
すぐに食べない場合、パックを立てた状態で冷蔵庫の野菜室に入れて保存します。
豆苗などは保存がきくため、かいわれ大根も……と思いがちですが、かいわれ大根はとても傷みやすく、すぐに葉に黒い斑点が出てきてしまうので、購入から2~3日を目安に食べ切るようにしましょう。
かいわれ大根の注目栄養素
前述のとおり、かいわれ大根は緑黄色野菜であるのに対し、大根は淡色野菜に分類されます。そのため、大根の根の部分には含まれないβカロテンがたっぷり含まれています。
ほかに、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB6、葉酸、ビタミンC、カリウムなど、健康維持に欠かせない栄養素がバランスよく含まれています。
もっとも注目したのは、辛み成分である「イソチオシアネート」です。この成分は、アブラナ科の野菜に含まれるもので、胃液の分泌促進作用、抗菌作用、抗酸化作用、血液サラサラ作用など、多くの健康効果が期待できるといわれています。
加熱調理によって減少すると考えられているため、イソチオシアネートの健康効果をあますことなく享受したいときには、生食することをおすすめします。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。