「2月23日」。今日は何の日でしょう?答えは「富士山の日」!
愛好家でなくとも日本人には特別な富士山
2月23日は「ふ(2)じ(2)さん(3)」の語呂合わせから「富士山の日」となっています。富士山をはじめとする山の愛好家たちがオンラインで集う「山の展望と地図のフォーラム」(1994年発足)や、山梨県河口湖町、静岡県などがそれぞれ制定。一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。この季節、冬の澄んだ空気の中、山頂に雪をいただいた美しい富士山が姿を現すので、23日にはどこからか富士山を眺めてみてはいかがでしょう。
富士山はどの県にも属さない!
ところで、みなさんは「富士山はいったい何県なのか?」ご存じでしょうか。この問答、結構聞きますよね。実際、富士山の北側は山梨県、南側は静岡県に2分されていて、どの方向から見ても美しい山の姿が眺められます。しかも、富士山頂に至っては両県の県境にあるため、山梨、静岡それぞれに独自の主張もあるようです。でも、富士山は県境を定めていないため山頂は何県でもない、というのが答え。ちょっとホッとしますね。そして、富士山の8合目からは「富士山本宮浅間大社の境内」で神社所有の私有地なんだそう。古来より霊峰として神聖視されてきた富士山。山頂には浅間大社奥宮があり、御祭神である木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやびめのみこと)という美しい女神様(通称:浅間大神)がお祀りされています。
激しい噴火は神様の怒り。それを鎮めるために祈りを捧げた
四季折々、あるいは朝日から夕陽まで刻一刻と変わりながら美しい姿を見せてくれる雄大な富士山は、うっかり忘れていますが今も活動している「活火山」です。昔から富士山が噴火するたび、そのあまりにも激しく噴き上げる火焔(かえん)に、当時の人たちは「怒り狂う神様の姿」を重ねて見たといいます。そして、富士山の見える場所に遙拝所(神仏などを拝むための場所)を設けて、そこから祈りを捧げていました。富士山に向かい祈りを捧げたという富士塚は、今でも日本全国にたくさん残っています。見て美しい、また夏には登山する人も絶えない富士山ですが、未だに荒ぶる一面もあることを忘れてはいけないということですね。
一度も登らぬ馬鹿でいい…かな
江戸時代から「一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」という富士山にまつわる言葉があります。日本人として生まれたからには、一度は経験した方がいい富士登山。でも、二度登るのは…。標高3776メートルの山を登るのは、やはりそう容易いことではないということを伝えているんでしょうか。筆者も何度か富士登山に誘われたことがありますが、丁重にお断りしています(笑)。できれば遠くに美しく聳える富士山を、温泉にでも浸かりながら眺めていたい。何と言っても「富士は日本一の山」ですから。