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エンジンは3機種5仕様

2代目ローレルに搭載されたエンジンでは2L、直列6気筒(L20)の搭載が最大のトピックだ。このL20には高性能版のSUツインキャブ仕様も用意されていた。さらにツインキャブはレギュラー仕様(125ps/17.0kgm)と有鉛ハイオク仕様(130ps/17.5kgm)が設定されていた。

SUキャブとはイギリスのスキャナー・ユニオン社が開発した高性能キャブレターで、Skinners Unionの頭文字をとって命名。当時日産のスポーツモデルがSUキャブレターを積極的に採用していたのは、日産のグループ企業の日立がライセンス生産していたから。

2代目で待望の直列6気筒エンジンを搭載

L20のほかには初代を踏襲するG18型、G20型、G20型ツインキャブ仕様をラインナップしていた。

それにしても有鉛と聞くと、古いなと感じる。有鉛ガソリンはエンジンのノッキング(異常燃焼)を防いだり、バルブ回りの潤滑効果のある四エチル鉛を含有していたが、毒性が強く大気汚染の要因となるため1970年代中盤から段階的に規制され、1987年に製造・販売とも禁止になった。現在有鉛ガソリンは販売されていないが、無鉛ガソリンにバルブを保護する添加剤を入れることで有鉛仕様車を走らせることができる。

スカイラインにない2.6L、直6を追加

エンジンについては3機種5仕様のラインナップを誇っていたのだが、1973年のマイナーチェンジでは2.6L、直6SOHC(L26型)を追加。ローレル初の3ナンバー車が誕生したのだ。ケンメリスカイラインは2Lが上限だったため、ハイオーナーカーとしての矜持がこのあたりにも出ているといえる。

この2.6Lエンジンは排ガス規制に適合させるため2.8L(L28)に変更されるなど進化したが、この3ナンバーローレルはほとんど売れず、希少車とされていた。

トランスミッションは5種類!!

エンジンバリエーションが豊富さよりももっと驚くのはトランスミッションのバリエーションの多さだ。MT(マニュアルトランスミッション)とAT(オートマチックトランスミッション)の2タイプ用意するのは当時としては当然のことながら、2代目ローレルのトランスミッションはなんと5種類!! 4速フロアシフト、日産マチック・フロアタイプ、5速フロアシフト(ツインキャブ車)、3速コラムシフト、日産マチック・コラムタイプが用意されていた(日産マチックはAT)。5種類から好きなのを選べるわけではなく、エンジンごとに設定は決まっていた。当然数が多い5速フロアシフトが最強で、リアに『5SPEED』のエンブレムが誇らしげに装着されていた。

インテリアはハイオーナーカーにふさわしい高級感があった
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こだわりを感じるサイドのデザイン
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この記事のライター

市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

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