神様へ感謝の気持ちを表す「神饌」の料理を取り入れた朝食を
再びホテルに戻り、翌朝は伊勢の地産食材を使用した目にも華やかな和朝食を味わおう。ポイントは、「伊勢神宮」のさまざまな神事で天照大御神(あまてらすおおみかみ)に捧げる食事「神饌(しんせん)」で利用されるメニューを取り入れていること。
伊勢の赤味噌に特産品である青さ海苔やシジミを使用した汁物、伊勢・三重の新鮮な魚など、この地でしか味わえないほっとする味わいの料理とともに、心も身体も満たされていくこと間違いなしだ。
かつて観光業の原点となった「お伊勢参り」に加え、周辺に点在する歴史的な建築を巡ることで、神宮との関係性を探る、奥深い街歩きも堪能できる伊勢・河崎商人町。「お伊勢参り」を本格的に楽しむなら、2泊3日以上の滞在がおすすめだ。暮らすような滞在がかなう分散型ホテルを通じて、伊勢の本質に触れる旅を楽しんでみては?
文・写真/中村友美
フード&トラベルライター。東京都生まれ。美術大学を卒業後、出版社で編集者・ディレクターを経験し、現在に至 る。15歳からカフェ・喫茶店巡りを始め、食の魅力に取り憑かれて以来、飲食にまつわる人々のストーリーに関心あり。古きよき喫茶店や居酒屋からミシュラン星付きレストランまで幅広く足を運ぶ。休日は毎週末サウナと温泉で1週間の疲れを癒している。