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川の水運を生かした問屋街として知られ、江戸時代には伊勢神宮の参宮客への物資を供給する「伊勢の台所」といわれた伊勢・河崎の地域(三重県伊勢市)。そんなエリアに、街をまるごと1つのホテルとして見立てた分散型ホテル『NIPPONIA HOTEL 伊勢河崎 商人町』が2025年4月に開業した。「伊勢神宮」にもほど近く、「お伊勢参り」と商人文化が残る街に暮らすような旅がかなう、ユニークな宿の魅力をお届けしたい。

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神宮を支えた商人の蔵や町家に泊まる、唯一無二の体験を

「伊勢神宮」の外宮(げくう、豊受⼤神宮)から徒歩20分ほど。内宮(ないくう、皇大神宮)や「二見興玉(ふたみおきたま)神社」までは、タクシーで20分ほどの勢田川沿いに形成された商人の町に佇む『NIPPONIA HOTEL 伊勢河崎 商人町』(1泊2食朝食付き・2名1室利用時・1人あたり2万9920円~)は、「巡礼のための癒しのホテル」をコンセプトに掲げた分散型ホテルだ。

黒塗りの蔵が立ち並ぶ路地に佇むホテルのフロント 画像提供:『NIPPONIA HOTEL 伊勢河崎 商人町』

街の中に点在する歴史的価値の高い建物を保存・改修し、フロント・客室などの役割を持たせ、街の個人商店にレストラン機能を委ねることで、訪れる人が自然と街を回遊することを促し、地元の文化と触れ合う時間を創出している。

神聖な空気が漂う内宮。宿から車で20分ほどで到着

江戸時代は、“お伊勢参りブーム”をきっかけに、庶民向けの宿屋や土産物文化が発展したという河崎商人町。参拝客に食料品や生活用品を提供する物資流通を担ったこのエリアの問屋街と、全国から訪れた参拝者の案内や宿泊手配、祈祷などの役割を担った「御師(おんし)」の存在は、重要な役割を果たした。『NIPPONIA HOTEL 伊勢河崎 商人町』では、こうしたこれまでの歴史を見つめ直し、街と連動しながら、御師のごとく「お伊勢参り」を支える存在を目指していくという。

チェックイン時から「巡礼」の旅がスタート

ホテルにチェックインする際は、「巡礼」の旅のはじまりとして、二見の海から汲み上げて作った塩を用いた「塩羊羹」と「伊勢茶」で、“清め”のおもてなしが行われる。

“清め”のおもてなし「塩羊羹」と伊勢茶

希望するゲストには、スタッフが周辺の街歩きのおすすめルートも解説してくれる伝統的な「巡礼ルート」の楽しみ方について、丁寧なサポートを受けられる2つの宿泊プランの販売が始まった。二見浦で禊(みそぎ)を行い、外宮・内宮を参拝後、朝熊山(あさまやま)の金剛證寺(こんごうしょうじ)を巡る行程など、かつてのお伊勢参りを、まるで御師のように一人ひとりに寄り添った形で提案してくれるのだ。

御師を思わせるスタッフのガイドは頼れる存在
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伊勢の歴史と文化に浸る、暮らすような滞在
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中村友美
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