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2代目は2ドアクーペ専用

初モノ同士の対決はトヨタ&ソアラの圧勝に終わったが、日産は1986年にレパードをフルモデルチェンジして一新。ソアラが1月にデビューし、その翌2月にレパードがデビュー。デビュー時にキャラをアピールする常套手段であるキャッチフレーズは『Private Coupe(プライベートクーペ)』。これからもわかるとおり、2代目では4ドアモデルがラインナップ落ちしてクーペ専用となった。

プラットフォームは初代がブルーバード(910型)ベースだったのに対して2代目はスカイライン(R31型)に変更されていた。筆者は初代レパードの登場時に憧れたひとりだったが、プラットフォームがブルーバードと共用していると知って少々幻滅した覚えがある。高級を謳いながらも大衆車のブルとの共用でチープに感じたのだ。

リアピラーのデザインなどに初代ソアラを意識しているのが現われている

古典的なクーペフォルム

2代目レパードは全長4680×全幅1690×全高1370mmでホイールベースはR31型スカイラインと同じ2615mm。今では5ナンバーサイズのクルマはごく少数となっているが、全幅が5ナンバーサイズに収められているのが時代を感じさせる。

エクステリアデザインは凝縮感、塊感のあるクーペスタイル。シックという表現がピッタリのデザインだった。初代では空力効果を狙ってスラントノーズを採用していたが、2代目ではやめて直立したタイプに変更。しかしガラス類の三次曲面化などボディ全体でエアロダイナミクスを追求した結果、空気抵抗の優劣の指標となるCd値(小さいほど空気抵抗が少ない)は0.32をマークし、初代の0.37から大幅に向上させている。

デビュー当時はBMW6シリーズ的なフォルムと言われていたのは少々古典的だから

ただ、この2代目レパードのデザインだが、うまくまとめてはいるが、初代ソアラ的なデザインだったことは否めない。そのためその初代をさらに洗練させた2代目ソアラと見比べると、どことなく古典的(悪く言えば古臭い)な匂いをさせていた。

イメージカラーは当時一世を風靡していたスーパーホワイト、パールホワイトではなく、深い色味の濃紺としていたのも新たなトレンドを作ろうとする日産の反逆精神を感じる。

あと、価格はソアラより安くすることを意識していて、232万1000~383万7000円という設定。ちなみにソアラは232万5000~483万5000円。トップグレード同士で比べると約100万円レパードのほうが安いが、ソアラはそのトップグレードが一番人気だったというのが凄い。

エンジンはグレードに合わせて3種類

グレードは初代よりも整理されて、トップグレードのアルティマ、スポーツ系のXS、ラグジュアリー系のXJの3系統となり、それぞれ搭載エンジンが用意されていた。

3Lエンジンはトップグレードのアルティマ専用ユニット

そのエンジンはすべてV型6気筒(VG型)で、アルティマ用の2960ccのDOHC(185ps)、XS用の1998ccのSOHCターボ(155ps)、XJ用の1998ccのSOHC(115ps)の3種類。スペック云々ではなく、トヨタが全車DOHC戦略をとっていたため、見劣りすると感じていたのは筆者だけではないはずだ。

しかし、気筒別燃料制御システムという世界初技術、NVCS(日産バルブタイミング・コントロール・システム)、NICS(日産インダクション・コントロール・システム)、ツインスロットルチャンバーという日本初技術など、『技術の日産』と呼ばれるだけあって先進技術が盛り込まれていた。

日本初の量産ターボを登場させた日産だったが、レパードでは古さが隠せず
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市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

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