歴代モデルとも不遇
高級パーソナルカーを目指して登場した初代はブルーバードベース、打倒ソアラに燃えて登場した2代目はスカイラインベース、そして3代目はコンセプトをガラリと変更してJフェリーのサブネームが与えられた北米向けセダン、そして最終の4代目はセドリック/グロリアのスキンチェンジ版と、高級路線というので一貫しているように感じるが、実際はバラバラ。
そう考えるとレパードというクルマは不遇だったが、歴代レパードで最も日産が力を入れ、存在感を持っているのは2代目と言えるだろう。2代目レパードは記録より記憶に残る一台と言っていいと思う。
【2代目日産レパードアルティマ主要諸元】
全長4680×全幅1690×全高1370mm
ホイールベース:2615mm
車両重量:1460kg
エンジン:2960cc、V6DOHC
最高出力:185ps/6000rpm
最大トルク:25.0kgm/4400rpm
価格:383万7000円
【豆知識】
オーテックザガートステルビオは、オーテックジャパンのオリジナルコンプリートカーの第一弾として1989年に200台限定で販売開始。ベースとなったのは3L、V6DOHCを搭載する2代目レパードで、イタリアのカロッツェリアであるザガートがデザインしたボディを架装。ミラーとフェンダーが一体化されたデザインは唯一無二のもの。車両価格は1780万円で、日本車初の1000万円オーバーカーとなった。200台限定を謳っていたが、実売されたのはその半分程度とも言われている希少車。
市原信幸
1966年、広島県生まれのかに座。この世代の例にもれず小学生の時に池沢早人師(旧ペンネームは池沢さとし)先生の漫画『サーキットの狼』(『週刊少年ジャンプ』に1975~1979年連載)に端を発するスーパーカーブームを経験。ブームが去った後もクルマ濃度は薄まるどころか増すばかり。大学入学時に上京し、新卒で三推社(現講談社ビーシー)に入社。以後、30年近く『ベストカー』の編集に携わる。
写真/NISSAN、TOYOTA、ベストカー