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安心・安全を追求した「びっくりドンキー」の挑戦とは

1988(昭和63)年には食の安全・安心を追い求め、北海道で農業の研究を始めている。

例えばお米は、全国400軒以上の契約農家が、殺虫剤や殺菌剤を使わず、除草剤は1回のみの使用に制限した「オリジナル米」を作っている。そのお米を精米から14日以内のものをお客さんの状況を見ながらこまめに炊くことで、90分以内のものを提供しているから、炊き立てツヤツヤで美味。

サイドメニューの人気投票で1位になったことのあるという「みそ汁」(190円)は、天然出汁を使用してお店で調理。週替わりの具材3種類がたっぷりと入った贅沢味噌汁だ。

伺った日の「びっくりドンキー小樽運河店」のみそ汁。この日の具材はなめこ、ほうれん草、青ねぎ

メインとなるハンバーグは当然ながら更なるこだわりを発揮。牛肉と豚肉の合い挽き肉を用いるが、牛肉は牧草・干草・サイレージ(牧草ロール)を主食とし、放牧でのびのびと育てられたナチュラルビーフを使っている。

豚もストレスの少ない環境下で抗菌性物質などの薬を極力使わずに飼育した健康な豚の肉を使用。いずれも生育から出荷まで厳しい基準で管理し、安全に配慮して、素材の持ち味を最大限に生かしている。

これらのこだわりの飼育方法については、同社が2006(平成18)年にオープンさせた日本最大級の羊牧場「えこりん村」(北海道恵庭市)で垣間見ることができる。

新千歳空港から車で約20分とアクセスが良く、敷地面積は約150ha、東京ドームで換算すると、なんと32個分もあるのだそう。想像もつかないような広さだ。多い時で約1000頭の羊たちが飼育されているという。敷地内に入ると、いきなり羊たちが牧草を喰む様子があちらこちらで見られて、“もふもふ好き”としてテンションが爆上がりした。

「えこりん村」で放牧されている羊たちは、同店のナチュラルビーフと同じ草地農業という、牧草の生産量と食べる牧草の量のバランスを取りながら放牧地を移動する手法を取り入れて育てられている。羊のふん尿は土壌で微生物によって分解され、栄養分として牧草に還元。「びっくりドンキー」の生ごみリサイクルの一環として、村内で堆肥を生産するなどして持続可能な循環型農業を目指している。

「えこりん村」のかわいい羊たち

同村では、こうした農業を実感できる体験プログラムを多数用意しており興味深い。入場は無料だが、一部のプログラムは有料・予約が必要だ。羊たちは村内のどこかで放牧されているので探してみるのも楽しいしかわいい。

世界一大きなトマトの木

なお、「えこりん村」の見どころのひとつに、2013年に世界一大きなトマトの木としてギネス世界記録に認定された「とまとの森」がある。毎年、ひと粒の種からストレスを排除しながらトマトを水耕栽培しているが、2024年には350日間の栽培期間でこれまでの最高記録26762個も収穫できたのだとか。トマトの生命力の強さと同村が創意工夫を重ねて栽培していることがよくわかる。

「とまとの森」の20代目となる2025年のトマトたちは、種まきから270日目を迎えた8月22日段階で、葉の広がり直径9.7m、茎の太さ(根元)8.8cm、実っているトマト3643個(うち赤いトマト432個)、これまでの収穫個数1万567個、収穫重量1150kgとなっている。2025年は10月13日(月・祝)まで無料で見学可能だ。

「とまとの森」

「とまとの森」で収穫されたこのトマトは、トマトジュースなどさまざまな加工品となっており、村内の売店(ウエルカムセンター)で販売されている。

実際に、「とまとの森」で収穫されたトマトと北海道産トマトをブレンドしたトマトジュースを購入して飲んでみたが、トマトそのものの甘みも感じられる力強い味わい。「えこりん村」を訪れたことがあるという同行者は毎回購入していると話す、スペシャルなトマトジュースだ。

こりん村オンラインショップから購入できるので要チェック!

「えこりん村」のオリジナルトマト商品

ちなみに、のびのびと育った羊たちは、全国各地の高級料理店などに販売、美味しく調理されているのだそう。

また「えこりん村」にはBBQハウスがあり、10月31日(金)まで予約制・大人1人1500円(食材費別)で利用できる。今夏からはニュージーランド産のラム肩ロースを1cmほどに分厚くカットしたジンギスカンも販売している(1袋375g・1680円)。

「とまとの森」のトマトを使ったオリジナルソースで漬け込んであり、分厚くて食べ応え十分なのに柔らかくてペロリといただいてしまった。

えこりん村公式HP:https://www.ecorinvillage.com/

北海道といえばジンギスカンだよね!
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「びっくりドンキー」の2つの特徴的なハンバーグ
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市村 幸妙
市村 幸妙

市村 幸妙

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