×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

なつめサバの味わいにたどりつくまで

健康によいことはもちろんですが、なつめサバは「ちょっとほかにはない」おいしさのサバ缶に仕上げました。

自分で開発するならば、これまでありとあらゆるサバ缶を食べてきた経験をいかして、「味わい」もこれまでにないものを作りたい、と決意したジェンヌさん。

とはいえ、ことは簡単ではありませんでした。問題は「なつめ」の「やさしい甘みをいかす」方法。

なつめの魅力は、主張しないやさしい甘み。スープや煮物になつめを加えるときは、例えるなら「みりん」のように使うと、料理全体にナチュラルでささやかな甘みが加わります。

なつめを使った「鶏肉となつめの薬膳鍋」(ジェンヌ作)。なつめは料理に使うと健康効果のみならず、柔らかな甘みも加わりおいしく仕上がる
なつめを使った「鶏肉となつめの薬膳鍋」(ジェンヌ作)。なつめは料理に使うと健康効果のみならず、柔らかな甘みも加わりおいしく仕上がる

ところがこれをサバに合わせるのが、至難の業(涙)。

やさしい風味をいかすために、味付けは濃くしたくない。けれど塩を控えすぎると「サバのクセ」があらわれる。サバ、強ぇ~!!

さらに、なつめの微妙な甘みは、とんでもなく「淡く」、その存在は消えてしまいがち。しかも、大量に入れれば「なつめ感」が増す、というわけではない!

試作品は「なつめが行方不明」という状態……。なつめの量、塩分濃度の細かい調整が続くこと数か月。

さらに、なつめとサバをつなぐためにプラスする食材選びもさあ大変! 検討した結果、しょうが、ネギで試作したものの、またも使用量によっては味が強くて「なつめはどこへいった?」状態に。

「やさしくしたいのよ~ 頼むよ~サバ~」となだめたり、怒ってみたり「なつめ迷子」のジェンヌさんに降臨した救世主が「麹甘酒」。発酵のチカラで何とかならないものか、薬膳的にも甘酒は血行促進によいし……と試してみたところ、「お帰り、なつめ!」。なつめの風味はそのままに、より柔らかい深みがある味わいのサバ缶ができあがりました。

食べていただいたみなさまには「柔らかな味わい」「これまで食べたことのない上品な味」サバが苦手だった方にも「はじめて食べられた! おいしい」と好評。「サバジェンヌが作ってこれかよ」と言われなくてよかった(涙)。

改めて、サバ缶を製造するみなさんのたゆまぬ技術と努力に本当に経緯を表します!!

次のページ
“サバ缶界の癒し系”なつめサバの魅力
icon-next-galary
icon-prev 1 2 3 4 5 6icon-next
関連記事
あなたにおすすめ

この記事のライター

池田 陽子
池田 陽子

池田 陽子

おとなの自動車保険

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌『おとなの週末』。2025年10月15日発売の11月号では、「頬…