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「全日本さば連合会」広報担当サバジェンヌこと池田陽子さんによる「サバジェンヌが行く〜至福の鯖百選〜」第86回目となる今回は、2023年に登場した注目の調理系サバ缶「さば先生」をご紹介。混ぜご飯に冷奴にピザまで!手軽に使える『さば先生』を使って、アレコレ作ってみました。

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手軽に簡単! サバ混ぜご飯ができる

具材、味付けとますますの進化を遂げるサバ缶。2023年も多彩なサバ缶が次々とデビューを果たしたが注目すべきは「調理」を意識したサバ缶。ごはん、パン、麺などに合わせるだけで、手軽にメインディッシュが作れるサバ缶が登場している。

富永貿易「さば先生」は、ごはんに混ぜるだけでカンタンに「サバ混ぜご飯」ができるサバ缶。いわば、「サバ混ぜごはんの素」を缶詰にしたものだ。

富永貿易の「さば先生」(430円)。「ケチャップ味」(左)と、「和風だししょうゆ味」がある
富永貿易の「さば先生」(430円)。「ケチャップ味」(左)と、「和風だししょうゆ味」がある

富永貿易は大正12年に輸出業社として創業。のちに輸入業に転換し、現在は商社、メーカー、OEM事業を行う歴史ある企業だ。

じつは、我らがサバ缶も多く取り扱っている。2018年に発売された「TOMINAGA SABAオリーブオイル漬け」「TOMINAGA SABAオリーブオイル漬け ガーリック」はサバファンに大好評のヒット商品だ。

富永貿易TOMINAGA SABAオリーブオイル漬け(248円)
TOMINAGA SABAオリーブオイル漬け ガーリック(248円)

厳選した国産サバを使用。そしてこだわりはオリーブオイルにもアリ。自社取り扱いの1872年創業のスペイン「ガルシア・デ・ラ・クルス社」の100%エクストラバージンオリーブオイルを使用

良質な油がホクッとしたサバの脂と見事になじんで、うるわしい味わい。ジェンヌ的には「高級美容液が肌にしみこむ感じ」。うっとり。というわけでアヒージョやパスタに絶賛愛用中!

そんな富永貿易から、昨年新たなサバ缶がデビューした。その名も「さば先生」。ついにサバ缶に「先生」が現れた(涙)。

さば先生開発のきっかけは、昨年、富永貿易が創業100周年を迎えたことだった。

「これからの100年、人々の健康に貢献できる商品を、と深堀りするなかで、次世代を担う子どもたちにおいしく、栄養価の高いサバを食べてほしい、というコンセプトにたどり着きました」と語るのは、開発にも関わったマーケティング部の川和田寛樹さん。

サバが豊富に含むDHA・EPAは子どもたちの健やかな成長に欠かせない。しっかり食べてほしいものの、苦手という子どもも多い。そして、忙しいお母さん、お父さんにとってサバは食べさせたくても、骨を除いたり、くさみをとるなど残念ながら調理に手間がかかる存在……

そこで、子どもが食べやすく、見た目にも「サバ感」が少ない「混ぜご飯」に調理可能なものを目指すことに。なおかつ買い置きができて手軽に使える商品を、と検討するなかで「サバ缶」に白羽の矢があたった。

かくして「ごはんに混ぜるだけで、混ぜご飯が完成する」という前代未聞の「サバ缶」の開発がスタートした。

開発をともにしたのは、青森県八戸で数々の名サバ缶製造を手掛ける、八戸缶詰グループ・三星

使用するサバは鮮度バツグンの国産身を崩さず、食感のメリハリをキープして仕上げるためにていねいに手詰めする。

味付けは子どもが好きなケチャップ味、そして和風だししょうゆ味に。それぞれ、見た目も彩りがよく、食をそそるようにサバ以外の具もプラス。

ケチャップ味

ケチャップ味はコーン、にんじん、和風だししょうゆ味はひじき・にんじんを入れることになった。

和風だししょうゆ味。ケチャップ味とともに、具材たっぷり

しかし、ことはカンタンではなかった。

開発すべき商品は、混ぜご飯用の粉末でもなく、瓶詰でもなく、レトルトパウチでもなく、「サバ缶」だったからだ。

「当初は炊飯器に入れて炊きこみごはんにする予定だったのですが、調理のハードルを上げてしまうのでは、と混ぜご飯に方向転換しました」と川和田さん。

ところがこれが「大変」の原因に。「ごはんにサバ缶を混ぜこんだときに『水っぽさ』が出ないように仕上げるのがとても難しかったんです」

当たり前だが「サバ缶」になっていなければならないわけで、「調味液の量」を減らすわけにもいかない。

「かといって完成した時に味が薄くなったり、濃くなっても困ります。解決方法が見つからずに困り果てた時期もありました」(川和田さん)。

試行錯誤の結果、調理手順がポイントになることが見えてきた。

「サバ缶をいきなりご飯に混ぜるのではなく、まずボウルに缶汁ことあけます。そして全体を混ぜて身をほぐすと、調味液が身にしみこむので、ご飯がべた付かず、おいしく仕上がることがわかりました」と川和田さんが説明する。

かくして史上初の混ぜご飯用サバ缶が完成。ネーミングはインパクト大の「さば先生」。じつは、名づけの親は川和田さんだ。

サバに含まれるDHA・EPAの大きな効能といえば「脳の活性化」。お母さん、お父さんからすれば、わが子の成績アップも願ってやまないもの。

「『先生』という文字を使うとわかりやすいのかなあ、と計画書などに商品名を『さば先生』(仮)ととりあえず、明記していました(笑)」と川和田さん。

いざ、商品名を考案という段階で、「みんなすでに刷り込まれてしまったらしく」(川和田さん)、さば先生で決定。

パッケージに躍る、ユーモラスなキャラクター・さば先生。座右の名は「一日一善一サバ」

「世のパパ、ママに、さば先生のことを知ってもらいたい! そして全国のお子様にさば先生を食べてほしい!」と熱く語る川和田さん。

子どもたちの健やかな未来に向けて、指導するべく立ちあがったさば先生!

ところが、さば先生は子どもたちだけに独り占めさせている場合ではない、サバ缶だった。

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さば先生に指導を仰ぐべく、いざ実食!...
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この記事のライター

池田 陽子
池田 陽子

池田 陽子

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