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人生を変えた、最も尊敬するラーメン職人との出会い

さまざまなラーメンを食べ歩くうちに、人生を変える1杯に出合うことになる。

「ラーメンを食べ歩き始めて、11年ほど経った頃でしょうか。当時、神奈川県相模原市にあった『69′ N’ ROLL ONE(ロックンロールワン)』で初めて『2号ラーメン』を食べたときの衝撃は忘れられません。比内地鶏100%、余計なものを削ぎ落とした引き算のスープ。香り高い生醤油。バターのようにリッチな鶏油。滑らかな麺。力強いのに繊細で、懐かしいのに新しい味でした」

店主の嶋崎(「崎」は、つくりが本来は「立」に「可」)順一さんは、2005(平成17)年に『ロックンロールワン』を開き、「TRY」をはじめとしたラーメン界の各賞を総なめにした人物。2014(平成26)年には『らぁめん矢 ロックンビリーS1』として兵庫県尼崎市に移転。2025年9月25日には新横浜ラーメン博物館に『ロックンスリー』をオープンし、話題沸騰中だ。

「嶋崎さんのラーメンは味わいが繊細で、素材へのリスペクトやこだわりがものすごい。ロックン前後で人生がガラリと変わり、ラーメンにより傾倒するようになっていきました。のちに嶋崎さんが落語やミステリ愛好家であることを知り、その仕掛けの妙や洒脱さにも合点がいきました」

嶋崎さんは水鶏系ラーメンや昆布水つけ麺の生みの親。写真は『ロックンスリー』の「地鶏醤油」

「嶋崎さんのラーメンは、『三益』や『サブちゃん』に通じる懐かしさもあり、郷愁や原体験を思い出させてくれるような部分に共感しました。嶋崎さんは『サブちゃん』のファンでもありますし『16歳』という昔風の中華そばを提供していたこともあり、共通するスピリットのようなものはあると思います。現在でも最も尊敬するラーメン職人さんの一人です」

店主の人柄もラーメンの魅力、尊敬する女性は今や市議

ラーメン店の店主さんは個性的な方も多く、味だけではなく人柄にも興味を持ったと話す。

「以前は(東京・)四谷の『一条流がんこ総本家』からご飯が冷めない距離に住んでいたので、ライスを持ってよく通いました。当時の店主・一条安雪家元は生粋のエンターティナーで、私のベリーダンスショーで共演したこともあるんです」と笑う。

「『麺家 うえだ』の上田みさえさんは、私が最も尊敬する女性です」

上田さんは現在、埼玉県新座市の市議会議員として活躍する。

「『圓』(東京都八王子市)の創業店主・田中秀明さんは私のアイドルでした。現在は地方に移住され、とんでもなく美味しいお米を作られています。店主さんたちがセカンドライフを歩んでいるのを見て、私もいつ何があっても『ああ、美味しかった!』と言って人生を終えられるように『ラーメン終活』のことばかり考えています」

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イラストレーターからベリーダンサーへの転身
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市村 幸妙
市村 幸妙

市村 幸妙

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