■難読漢字、食べ物編の正解はこちら
正解:ムベ
郁子はアケビ科ムベ属に分類される常緑性のつる性低木で、別名は「トキワアケビ(常盤アケビ)」です。
おもに日本の本州中部以南の暖地、台湾、朝鮮半島などに自生しており、山地の森林などで見ることができます。
10月から11月頃に、ラグビーボールのような形をした果実が赤紫色に熟します。アケビの果実が熟すと縦に裂開するのに対し、郁子は熟しても裂けないのが最大の特徴で、「口を開けないアケビ」とも呼ばれています。
一般的な食べ方は、アケビと同じで、半分に切った実をスプーンなどですくい、種を包むゼリー状の果肉を口に含んで味わいます。
また、食用だけでなく、薬用としても利用されてきました。茎や根を乾燥させたものは「野木瓜(やもっか)」という生薬として用いられ、利尿作用や強心作用があるとされています。
名前の由来には諸説ありますが、もっとも有名なのは、天智天皇にまつわる伝説です。
天皇が近江国を訪れた際、長寿の老夫婦に出会い、その秘訣としてこの果実をすすめられました。天皇はこの実を食べ、「むべなるかな(なるほど、もっともだ)」と感銘の言葉を発したことから、「ムベ」と呼ばれるようになったと伝えられています。
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