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花カツオのダシと海苔の香りで広がる蕎麦の甘み『蕎麦やっ古』@学芸大学

温かくて品があり、どこか儚げだけど芯がある。それがここを訪れた時に抱いた店主・西田恭子さんのイメージだ。それは料理にも通じるところがあって、「子持ち鮎の山椒煮」をはじめとした季節ごとの肴はどれも柔らかな味にまとめながら素材の輪郭がはっきり立っている。

もちろん〆に選んだ花巻も作り手の人柄がにじむもの。

花巻蕎麦1250円

『蕎麦やっ古』花巻蕎麦 1250円 海苔は徐々に汁に溶け、啜れば磯の風味が弾けるように広がる。微粉に挽いた蕎麦粉で打つ十割は細打ちながらもコシがある

薄口と白醤油のカエシを使い、花カツオをさっと炊いたツユは透明感があり澄んだ旨みが口いっぱいに広がった。そこへ溶け込む上物の海苔との見事な調和にも膝を打つ。それでもツユの味が勝ち過ぎることなく十割で打つ蕎麦の穀物らしい甘みも香りも鮮やかに舌へと伝えてくれるのだ。

淡くも凛としたこの一杯に大いに魅せられた。

『蕎麦やっ古』

[店名]『蕎麦やっ古』
[住所]東京都目黒区鷹番3-4-13-107
[電話]03-4291-1012
[営業時間]17時〜21時半(20時最終入店・20時半LO)
[休日]日・月(他、不定休あり)
[交通]東急東横線学芸大学駅東口から徒歩3分

撮影/浅沼ノア(さらしなの里)、西崎進也(ながの)、小島昇(やっ古)、取材/菜々山いく子(さらしなの里、やっ古)、岡本ジュン(ながの)

『おとなの週末』2025年12月号

月刊情報誌『おとなの週末』2025年12月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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