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ダシ香る温蕎麦も、のど越しよいせいろも確かに旨い。しかし、冷たいツユでいただく蕎麦は涼を運ぶ、夏だからこそのご馳走です。夏の麺、まずは冷たい蕎麦からご紹介します。ひと口ごとに訪れる爽快感をぜひ堪能してください。

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すだちが涼味を添える夏の美景『蕎や月心』@祐天寺

ひんやり冷たい琥珀の湖面を気持ちよさそうにすだちが漂う。ひらりと掴んで蕎麦と共に口に含めば、体中をすーっと駆け抜ける涼味。舌に伝わるツユのクリアな旨みと、のどを滑る細打ちの外一、柑橘のフレッシュな酸味も交わって、その爽やかさに心まで清められるかのよう。

冷かけすだち1380円※5月上旬から10月上旬頃まで

『蕎や月心』冷かけすだち 1380円 ※5月上旬から10月上旬頃まで 目にも涼しげ。店主の片所さんは芦屋「土山人」出身

そう、待ち焦がれる人も多い季節の名物、『月心』に夏が来た。

魅力のひとつは関西ダシを使うツユの洗練されたおいしさだろう。本枯節やムロアジなど4種の節と利尻昆布で仕込むそれは奥深い旨みで、「せいろ」と同じ丸抜きの微粉で打つ繊細な蕎麦がすこぶる合う。

すだちは徳島産。注文を受けて輪切りにし、一面に敷き詰める美しい姿はその配し方や表裏にも心を注ぐとか。極薄ゆえ冒頭のように味わっても酸味が強過ぎず、ツユに移る香りも上々。

これぞ暑さ吹き飛ぶ夏の風物詩、店主の美学が宿る至福の一杯だ。

『蕎や月心』店主 片所弘考さん

店主:片所弘考さん「ひと捻りした酒肴も楽しんでください」

『蕎や月心』

[店名]『蕎や月心』
[住所]東京都目黒区中町2-44-15
[電話]03-3791-1173
[営業時間]18時~22時(21時15分LO)、土・日:12時~14時半(13時半LO)、18時15分~22時(21時15分LO)
[休日]火・水
[交通]東急東横線祐天寺駅・学芸大学駅から徒歩12分

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別世界の蕎麦前と蕎麦に出合う『nichi nichi(にちにち)』@駒沢大学
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