旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■お祝いに
正解:サクラダイ
難易度:★★☆☆☆
見た目の美しさも魅力です
サクラダイは、一般にはマダイのことを春に呼ぶ季節名です。マダイと別種ではなく、あくまで春にとれるマダイを指す呼び名です。
春の産卵期を前に体色がやや鮮やかに見えることから、サクラダイと呼ばれます。産卵期には個体によって赤みが増すことがあり、成熟に伴う生理的変化の一部と考えられています。
関西では春にとれるマダイを指すのが一般的ですが、標準和名で「サクラダイ」と呼ばれる別種の魚も存在します。こちらはスズキ目ハタ科に属する小型魚で、マダイとは分類上まったく異なります。こちらのサクラダイは観賞用にもなる魚です。
旬は3月から5月頃で、とくに4月前後がもっとも味がよい時期とされます。産卵前で身が締まり、脂がほどよくのり、皮目の香りも強くなるため、刺身でも焼き物でも味が際立ちます。
桜の開花とともに旬を迎えることから、古くから縁起のよい魚として扱われ、祝いの席に欠かせない存在となっています。
市場でも春になると「桜鯛」と書かれた札が並び、季節の到来を知らせる風物詩となっています。
旨味をしっかり味わえるのは刺身です。春のマダイは身の繊維が細かく、噛むとほろりとほどけるような柔らかさがあり、脂がしつこくないため後味も軽やかです。
皮を湯引きにして添えると、香りが立ち、春らしい華やかさが加わります。昆布締めにすると旨味がぐっと引き立ち、身の甘さが際立ちます。
塩焼きにすると皮がほどよく香ばしくなり、身の甘さが引き立ちます。煮付けにしても美味しく、身が崩れにくいため形よく仕上がります。
身の味わいだけでなく、見た目の美しさも魅力のひとつです。体表が淡い紅色を帯び、光に当たると桜の花びらのように輝きます。
漁師の間では「桜色の濃い鯛はよく肥えている」といわれます。春の祝い事に鯛がよく使われるのは、こうした華やかな見た目も理由のひとつです。



