1品目から森の中で誘われた気分に
いただいたのは、ディナーコース。お酒とのペアリングをお願いした。ルーカシェフの「リラックスして楽しんで、自然を感じてほしい」と言う挨拶とともに幕を開けた。
ファーストドリンクとして振る舞われたのが、木曽地域どぶろく特区の醸造所のひとつ『民宿つたむらや』(つたむらや酒造)で作られている「女瀧 どぶろく」。塩漬けした梅の花が添えられ、糀の甘みを引き立てていた。
1品目に登場したのが「森のドーナッツ」。ランゴッシュ(揚げパン)の上に、ヤギのチーズをのせた一品。中には木蓮のムースが入っている。
手でつまんでパクっといただくと、ランゴッシュのもっちりした食感のあと、草を思わせるチーズの風味と木蓮の香りが追いかける。早くも森の中に誘われるような気分になる。
続いて、「森の“サーモン”」。名だたる料理人から支持を得ている「いぶき養鱒場(ようそんじょう)」の「息吹サーモン」を使用。4、5年かけて育てたサーモンに、マスのイクラ、鞍掛豆、わさび菜、そして森のものを合わせたいとモミの木から抽出したオイルがかけられている。
息吹サーモンのみずみずしさに驚くとともに、爽やかなオイルのおいしさにもまた驚嘆。森のジンで作るトマトのギムレットを飲むと、トマトの甘み・酸味がオイルの爽やかさを膨らませていた。
3品目は「森のフォアグラ?」。「?」とついているように、従来の鴨やガチョウの肝臓ではなく、エリンギを使って作られる。エリンギを細かく刻んで2時間ソテー。そこに添えられるのが味噌のチップだ。こちらは、地元の「小池糀店」の味噌玉製法で作られた糀味噌を使用している。
「目を瞑ってフォアグラを感じて」というルーカシェフの言葉通りにいただくと、レバーペーストのように滑らか。そして、濃厚の味わいからフォアグラと言われても違和感なし。生キクラゲ、エシャロットをつまみつつ完食した。
お酒は、長野県木曽郡木曽町にある中善酒造の「中乗さん」を燗冷ましで。旨みと甘みのある味に、添えられた柚子で濃厚な味わいを中和させてくれた。







