〆のスイーツまで大満足
いよいよ終盤。「森の山羊」は、シェーブルチーズ(山羊のチーズ)のムース。秋冬に収穫し2ヶ月熟成させたキウイをまとわせている。そこに森の蜜を吸わせて収穫するという養蜂家によるハチミツが塗られ、てっぺんには松の実がパラパラとのっている。
熟したキウイの酸が、チーズの穏やかな酸を増幅させて口中で酸味がスパーク。そこへ松の実をカリッとすれば独特の香りと香ばしさが重なる。なんておいしいんだ。
お酒は、長野県池田町の醸造所「WICKED WAY MEAD」のミード「TRUE HEART」。ハチミツをあわせるのが憎い。岐阜・飛騨高山近郊の山岳地帯で採れる希少な緑の菩提樹(シナノキ)ハチミツ由来のミント感が、心地良い酸味をもたらす。
ラストのデザートは「森の柿」。フレッシュな柿と干し柿のムースがのったショコラテリーヌ。ジンで味をつけ、すだちジュースでマリネしたという柿が、濃厚なテリーヌを甘味と酸味で包み込む。
駒ヶ岳ウイスキーに浸けたコウヤマキの皮のスライスをのせた「フォレストアマーロ」が添えられた。苦みと甘さのバランスが絶妙なアマーロにスモーキーな香りが重なる。テリーヌとの相性の良さはもちろんだが、食後酒的に単体で飲んでも非常においしかった。
最後にmitosaya薬草園蒸留所の「Nagiso Spirits(南木曽スピリッツ)」までいただき、満悦至極。南木曽町の恵みと星付きシェフの妙技を存分に味わうことができた。
ちなみに、mitosayaの江口さんは、前述のすんきのドリンク以外にも、トマトのギムレット、フォレストアマーロも開発。いずれも南木曽の森の素材をもとに考えられたそうだ。
コースを堪能して感じたのは、南木曽町に豊富な食の資源が揃っていること。そして、それを自身の料理に落とし込むルーカシェフとサポート料理人の技術の高さにも感動した。
食を通して、地域の魅力を掘り起こすことができる「森を食べる」。ディナーコースで3万8500円といいお値段はするが、その価値はある(ペアリングは別料金)。興味のある方はぜひ次回参加してみてはいかがだろうか。これまでにない食体験ができるはずだ。
取材・撮影/編集部えびす ※一部写真は主催者提供






















