自分のためだけに音楽をかけてもらえる”一客一亭”の名曲床屋『レコード音楽床屋セキ』@ひばりヶ丘
百聞は一見にしかず。いや、温かいタオルを顔に乗せられて目をつむり、一聴したら即わかったのです。コレ、最高のエンタメじゃん!と。
3台あるイスの中央に座ると、まず希望の髪型ではなく、かけたいレコードを聞かれた。”レコード音楽床屋”の看板に偽りなしだ。所蔵レコードは約1000枚。60~80年代の国内外のロックやポップス、映画音楽、クラシックが中心だ。手書きのリストを見てリクエストできる。
「あるかな?」と思いつつマイケル・ジャクソンの『スリラー』をお願いすると、店主の堰(せき)信太郎さんは迷いなくアルバムを見つけてかけてくれた。いい音。マイケルの「アァオ!」が澄んでいる。チョキチョキ…アァオ!
堰さんの父が1966年に開業した店舗は当時のまま。40年前のイスが現役で、今も黒電話がリンと鳴る。堰さんはひとりで切り盛りするようになってから、自宅で邪魔だと言われるレコードとオーディオを店に持ち込んだ。店はレコードで埋め尽くされ、右と左のイスもレコード置き場だ。
「次のお客さんが来るまで好きなだけ聴いていって」。
コーヒーをいただきながら、堰さんの好きなビートルズを一緒に聴く。髪だけでなく、心も整った。
[店名]『レコード音楽床屋セキ』
[住所]東京都西東京市住吉町4-5-1
[電話]042-421-0405
[営業時間]8時半~19時※予約が望ましい
[休日]月、第1・3火
[交通]西武池袋線ひばりヶ丘駅南口から徒歩13分
[メニュー]調髪(1時間)4000円、顔剃り(30分)2800円など
理容と美容のダブルライセンスを駆使!今こそ床屋のカッコよさを発信『handsam(ハンサム)』@笹塚
店主のAMANOさんは、長年ファッション業界の第一線で活躍するヘアメイクアーティスト。美容師の資格で活動してきたが、ロンドンなどのバーバーカルチャーへの興味が湧き、理容師の資格も取得。”床屋のおじさん”への憧れもあって、2025年5月に当店を開いた。
スタッフはSHUTO さんに加え、ニューヨークを拠点にしてきたMOTOさんが合流し3名体制になる予定だ。全員が理容師と美容師のダブルライセンスを取得する。
「理容の技術は、頭に面を作りながら立体を生み出していく。陶芸で器を作る感覚に近い」とAMANOさん。
たとえば、女性のショートカットでも、理容的な仕上げだと、よりシャープな印象にできるという。幅広技術を持つことで、要望にきめ細かく対応できるのだ。
インテリアはタランティーノ映画に描かれるような70年代アメリカの雰囲気。イスも70年代後半に製造されたアンティーク品で、灰皿が付いている(もちろん禁煙)。床屋で隅々までカッコいいというのが新鮮だ。
無駄がなく腰の入った立ち振る舞いは、まるで茶道のお点前のようでもあり、思わず見とれる。街の床屋はカルチャーの発信基地である。そんな矜持がにじみ出ている。
[店名]『handsam(ハンサム)』
[住所]東京都渋谷区笹塚1-59-3・102b
[電話]なし(予約はhpより→https://handsam.jp)
[営業時間]11時~21時、土・日:10時~20時※予約制
[休日]月、隔週火
[交通]京王線・京王新線笹塚駅北口から徒歩3分
[メニュー]カット:6400円~、シェービングのみ(30分)3000円、カット+パーマ:1万3200円~など
撮影/大森克己、取材/渡辺高
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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※月刊情報誌『おとなの週末』2026年6月号発売時点の情報です。

■おとなの週末2026年7月号は「爽快!ソーダ割り」






























