ゴールはあえて作らない好奇心と遊び心から生まれた刀根流料理『SPICENERD(スパイスナード)』@神田
「特に熱烈なカレー好きではなかったんです」と笑うのは店長の刀根武士さん。
気軽な気持ちでスパイスカレーに挑戦し、知るほどに深まるスパイスの沼へと落ちた。そこから持ち前の研究家肌がむくむくと湧き、気づけば店を構えるまでになっていた。さらにスパイスつまみの面白さにも開眼。そこで昼はカレー、夜はスパイス酒場という現在のスタイルに辿り着いたのだ。
「この香りと食材を掛け合わせたらどうなるんだろう」。
そんな好奇心から生まれる刀根さんの料理は、どれも国籍にとらわれない。せいろ蒸しを出す大胆さもあれば、インドの唐揚げ「チキン65」に花椒やバルサミコを合わせて、まるでイタリアンのような佇まいに仕上げてしまうのだから面白い。
海老と季節野菜のせいろ葱塩檸檬醤1200円、エスニックハーブジンソニック900円

そのフリーダムな才能は、豊富な自家製スパイス酒が並ぶドリンクメニューにも及んでいる。何が飛び出すかわからない、料理とスパイス酒の楽しい組み合わせをここではカジュアルに楽しみたい。
店長:刀根武士さん「ランチのスパイスカレーもぜひ食べに来てください」
【LOVE SPICE】
巧みな自家調合から生まれたオリジナルマサラは、花椒を加え、丁寧にスパイスを揚げることで深く香ばしい骨格を作り出している。カレーや料理に使う他、ベースや仕上げにも重宝するという。
クローブやネパールのティムールをミックスしたねぎ塩レモン醤は、柑橘の爽やかさと酸味、オイルのコクが絶妙。ソースや調味料で活躍。
[店名]『SPICENERD(スパイスナード)』
[住所]東京都千代田区鍛冶町2-11-17・1階
[電話]03-6271-7551
[営業時間]12時~15時、17時半~23時、土・日:12時~23時
[休日]火
[交通]JR山手線ほか神田駅東口から徒歩2分
ドイツで出会った野菜たっぷりケバブを日本で再現!『SATO KEBAB』@水道橋
この店では、ケバブは脂の旨みがガツンと来るエネルギッシュな食べ物、というイメージを爽快に裏切られる。店主の佐藤悠一さんが店を作ったのは、まさにそれが理由だ。
「ドイツで食べたケバブがすごくやさしい味で、その感動を日本にも紹介したいと思ったんです」という。
日本で食べるケバブとの違いは、まずは、驚くほど野菜がたっぷり入っていること。そして、池尻大橋の人気ベーカリー『トロパン トウキョウ』に特注する、歯切れの良い特製パンの存在だ。
サトウケバブプレミアム980円
主役の肉は、試作を重ねて理想の味に辿り着いたというジューシーな鶏肉。クミンをはじめとする王道のスパイスが香るが、乾燥ディルを使って食べやすさを追求するなど、細部まで工夫が宿る。さらに、中東のスパイス・スマックを隠し味にした手作りソースがまた、鮮やかなおいしさを際立たせる。
佐藤さんの想いが詰まった一品は、これまでのイメージを軽やかに飛び越えた、まったく新しいケバブのおいしさに出合わせてくれる。
店主:佐藤悠一さん「テイクアウトもできるので公園でのランチにもどうぞ」
【LOVE SPICE】
オリジナルのホットソースに使われているのが、中東や地中海地域ではポピュラーなスパイス、スマック。ウルシ科の赤い実を乾燥させたものだ。レモンのようなすっきりとした酸味とフルーティーな香りがあり、ゆかりのような風味がある。
この独特の味わいを生かすことで、ただ辛いだけでなく、旨みを引き立て、後味をきりっと引き締める複雑なソースに仕上げている。
[店名]『SATO KEBAB』
[住所]東京都千代田区神田三崎町2-11-12ENZINSuidobashi Bldg1階・地下1階
[電話]070-9078-8781
[営業時間]11時半~21時、土・日・祝は~18時LO※プロ野球の土曜デイゲーム開催日は22時半まで営業予定
[休日]不定休
[交通]JR中央・総武線水道橋駅東口から徒歩約3分
撮影/貝塚隆、取材/岡本ジュン
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
※画像ギャラリーでは、各店がこだわって使うスパイスの画像をご覧いただけます
※月刊情報誌『おとなの週末』2026年7月号発売時点の情報です。

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