累計4730万句の軌跡、「お~いお茶」と新俳句大賞の誕生
「お~いお茶」と新俳句の関係は1989年から。伊藤園は1985年に「缶入りの煎茶」を発売したが、「煎茶」を読める人が少なかったこともあって画期的な商品ながら販売に苦戦。そこで心機一転、1989年に「お~いお茶」へと改名し、同時に販売促進策として「新俳句大賞」が誕生した。
当時は、俵万智さんの『サラダ記念日』が約270万部と大ヒットし、一般市民もこぞって教室に通うなど短歌や俳句が一大ブームに。そしてSNSもない時代、そうした人々が抱えていた「作れても発表する場がない」という思いに目をつけ、俳句の作り手にも読み手にもなるお茶の購入者にも喜ばれるよう企画した。
その際、「俳句」ではなく「新俳句」としたのは幅広い人に楽しんでもらうため。季語や定型などは取り払い、自由な発想で書けるように。お~いお茶自体が缶入りの冷たいお茶という新市場を開拓する飲料でもあり、「あえての“新俳句”」となったわけだ。
コンテストは、1989年の初回から応募数4万1373句と大成功を収め、直近の第36回は173万9032句、累計はなんと約4905万1735句!現在の審査は現代俳句協会の会員のほか、いとうせいこうさんや人気テレビ番組「プレバト」でおなじみの夏井いつきさんらも担当。
先ほどの3句は第36回で大賞以上を受賞した作品。174万句近くから選ばれた3句なのだから、その言葉が放つエネルギーも当然だ。


