なぜ、この注文タブレットは生まれたのだろう
ここまで使いやすいアレルギー設定は、どのような経緯で生まれたのだろう。誰が発案し、どんな想いで設計したのだろう。
また、利用者からは、どのような反響が寄せられているのだろう。
そこで、はま寿司の皆さんにお話を伺った。
はま寿司に聞きました
――注文タブレットに「アレルギー設定」を搭載したきっかけを教えてください。
アレルギーを持つお客様にも安心して外食を楽しんでいただくために、アレルゲン情報を確認しながらそのまま注文できれば便利ではないかと考え搭載しました。
――現在のUIになるまで、特にこだわった点を教えてください。
お客様に安心してお食事を楽しんでいただくため、お客様目線に沿った「使いやすさ」と「分かりやすさ」を重視しながらデザインしています。
例えば、商品一覧画面では、お客様が選択したアレルゲンを含む商品に「アレルゲン」アイコンを表示しています。また、商品詳細画面では、原材料やコンタミネーションなどの詳細情報をご確認いただけます。
特にこだわった点として、色の違いが分かりにくいお客様でも利用しやすいよう、色だけでなくマークでも判別できるデザインを採用しています。
また、アレルギーをお持ちのさまざまなお客様が適切に判断できるよう、「原材料として含まれているアレルゲン」と「製造工程などで混入する可能性があるコンタミネーション情報」を分けて表示し、分かりやすく伝わるような工夫をしています。
――利用者から印象に残っている声はありますか。
「アレルギー表示があるため安心して食事ができた」「アレルゲンがイラストで表示されていて分かりやすい」といったお声をいただいております。
当社の取り組みが、食物アレルギーをお持ちのお客様やそのご家族にとって、安心して外食を楽しんでいただく一助となっていることをうれしく思います。
――今後、アレルギー対応でさらに強化・挑戦したいことはありますか。
正しく分かりやすい情報提供の仕組み作りと、従業員へのアレルギー教育を強化しています。 はま寿司では、「食物アレルギーはお客様の命に関わること」ということを全従業員に繰り返し教育しています。本部は正しい情報を、誤認のないよう分かりやすく提供するための仕組み作りを進め、店舗ではマニュアルに基づいた商品作成とお客様対応ができるよう教育を強化しています。
――食物アレルギーのある方、ご家族へメッセージをお願いします。
食物アレルギーをお持ちのお客様にも安心してお食事を楽しんでいただけるよう、これからもお客様の声を大切にしながら、より利用しやすい店舗づくりを進めてまいります。
勝手に表彰します
今回、我が家が勝手に贈る賞は、
「日本一やさしい注文タブレット賞」
受賞企業は、株式会社はま寿司です。
理由は、食物アレルギーがある人でも、迷わず、安心して、自分でメニューを選べる体験を実現してくださったから。
商品ではなく、「体験」をデザインしたこと。そして、家族みんなが、同じように外食を楽しめる時間をつくってくださったことに、心から感謝しています。
ありがとうございました。
プロフィール/水野正和(みずの・まさかず)
10歳の息子を育てる父親。息子は幼い頃から小麦、卵、乳、そば、ピーナッツ、甲殻類、キウイ、桃などの食物アレルギーがあり、「食べること」と家族で向き合い続けてきた。医師の指導のもと、現在は小麦を食べられるようになるなど、一歩ずつ前進している。
「ありがとう」を伝えたい企業は、案外たくさんある。
この連載「勝手に企業表彰。」では、当事者家族だからこそ出会えた商品やサービス、そして暮らしを少し豊かにしてくれた企業への感謝を、一人の生活者として綴っていく。











