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日本語ロックの祖「はっぴいえんど」

細野晴臣が「はっぴいえんど」を大滝詠一らと結成したのは1970年だった。当時は、ロックは日本語で歌われるべきか、はたまた英語で歌うのかという論争があった。

ロックのオリジナルはアメリカなのだから、英語で歌うのが当たり前という考え方。いや、日本人なのだから、ロックといえども日本語で歌うべきだという主張。両者は、音楽誌などで議論の対象となった。現在の主流、J-POPのファンには滑稽と思うかも知れないが、日本にロックが伝わり、その黎明期には、音楽ファンにとって大切な問題だったのだ。

日本語ロックの祖は、はっぴいえんどと頭脳警察だった。この二つのバンドが、現在のJ-POPの礎となる日本語ロックを築いたと言っていい。ただし、当時の音楽シーンの主流は歌謡曲。J-POP以前の歌謡曲以外のフォークやロックなどをくくった、ニュー・ミュージックという言葉も生まれていなかった。後に人気作詞家となる松本隆がドラムを担当していたはっぴいえんどは、1970年代初期の最先端をゆくバンドだったのだ

細野晴臣の名盤の数々。2021年2月リリースの『あめりか』は、2019年のアメリカ公演を収録したソロ名義では初のライヴ盤

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岩田由記夫
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