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夏真っ盛り、冷やし中華がおいしい季節です。王道あり、つけ麺タイプあり、豪華版あり。どれも今しか食べられない人気の味、目で舌で涼んでください!

【町中華編】

暑い夏ほど愛で食べたくなる美味の名峰『中華料理 菊凰』@宝町

銀座の片隅の小さな町中華に、奥ゆかしくも麗しい美味の名峰あり。その雄姿は富士山を模しているそうで、なだらかな山肌を彩るハム、キュウリ、トマト、春雨……そして頂には錦糸卵とプリプリのエビ、裾野には醤油ベースのタレが悠々と広がる。言わば「富士詣で」ならぬ、夏の「菊凰冷しそば詣で」。眺めてうっとり、食べれば母なる偉大さを感じる正しき昭和の味だ。

冷しそば 950円

『中華料理 菊凰』冷しそば 950円 細く均一に揃えた具は崩すのがもったいないほど。やや細めの麺はのど越しもいい。暑さにもよるが基本的に8月末頃まで

シンプルで王道。だがどこか品格漂うのは素材の繊細な切り方や味の組み合わせなどひとつひとつの丁寧な仕込みが伝わってくるからだろう。「万人に愛される味を」と絶妙な甘酢味になるよう調味料のバランスを大事にしているとか。写真の他にもクラゲやチャーシューなどが入る「五目冷し」や「海老冷し」、「カニ冷し」の名峰も。この夏、いくつの山に挑もうかな。

『中華料理 菊凰』

[住所]東京都中央区銀座1-19-12
[電話]03-3564-6162
[営業時間]11時~15時(14時半LO)、17時~21時(20時半LO)、土11時~14時(13時半LO)
[休日]日・祝
[交通]都営浅草線ほか宝町駅A1出口などから徒歩3分

最後の一滴まで飲み干せる魅惑の味わい『味の中華 羽衣 銀座本店』@銀座

こちらは銀座のビル地下にある夏のスター。冷たいスープに泳ぐ特注の細い麺、別盛りでお行儀よく並んだ具が上品だ。その見た目と味わいから、ほとんどの人が「胡麻ダレ味?」と思うそうだが、実は胡麻は一切使っていない。レシピの秘密を小松店長に問いただすも「醤油ベースにレモンと酢と……後は内緒(笑)」とはぐらかされた!

五目彩と羽衣オリジナル特製タレ冷麺 1200円

『味の中華 羽衣 銀座本店』五目彩と羽衣オリジナル特製タレ冷麺 1200円 提供は9月末頃まで。彩り豊かな具は別盛り。クリーミーなスープはあっさり飲み干せる

でもひと口啜れば旨さに陶酔、そんなことはどうでもよくなる。まろやかな酸味とミルキーなコク、アレが入ってるのかなあ、なんて考察するのもまた楽しいじゃないですか。さて具だが、これが豚ロースの自家製チャーシューや注文を受けて揚げる天ぷら風のエビなど逸品揃い。まずは前菜として具を楽しむもよし、麺とスープにダイブさせて混ぜ混ぜするもよし。銀座のスターは味わい方もフリーダム!

『味の中華 羽衣 銀座本店』

[住所]東京都中央区銀座7-12-14 大栄会館地下1階
[電話]03-3542-8560
[営業時間]11時~15時、17時~22時(21時半LO)
[休日]日・祝
[交通]地下鉄銀座線ほか銀座駅A3出口などから徒歩5分

シンプルであることの潔い美しさを感じる『中国四川料理 梅香』@牛込神楽坂

ナスよ、あなたが主役です。と真正面から主張してくるビジュアルの潔さ。味の要に大抜擢され、心なしか誇らしげに輝いて見えるのは私だけ?だってこれほどナスという素材に真っすぐ向き合い、魅力を生かしながら、涼し気に、大胆かつ繊細に仕立てられた麺が他にあります?「普通の食材や料理を誠実においしく作ること」を信条とする伊藤シェフならではの味だ。

冷麺 蒸し茄子の生姜ソース 1320円

『中国四川料理 梅香』冷麺 蒸し茄子の生姜ソース 1320円 皮を剥いて蒸した後に冷やしたナスが麺を覆う。仕上げに胡麻油をかけて風味豊かに

発想は四川料理で定番の蒸しナスの前菜から。つるつるとのど越しのいい細麺と合わせ、食欲が落ちる夏でも負担なくさっぱり味わえるようアレンジした。ひんやり冷たい蒸しナスは口に含めばとろりと甘く、生姜、鶏ガラスープ、黒酢などを加えた醤油味のソースはクリアな旨みと豊かな香り。茗荷とカイワレも爽やかな名脇役。ふう、暑い夏も乗り切れそうだ。

『中国四川料理 梅香』

[住所]東京都新宿区横寺町37-39 中嶋第一ビル1階
[電話]03-3260-2658
[営業時間]12時~14時(13時半LO)、17時半~21時半(20時半LO)※土・日・祝の夜は~21時(20時LO)
[休日]月・火
[交通]都営大江戸線牛込神楽坂駅A2出口から徒歩1分

涼を運ぶ、つけ麺タイプの冷やし中華『中華そば専門 一龍』@下北沢

福井の名店の味をルーツとする「中華麺」がこの店の大看板だが、季節限定でお目見えするのが「冷やし中華つけ麺」。夏はこれしか食べない常連客もいる隠れた人気メニューだ。親鶏の胴ガラを長時間煮込んだ黄金スープが特徴の看板麺に対し、こちらはカツオダシを使った和風醤油味のあっさりとしたつけダレで味わうスタイル。あえて酢は使わず、レモン果汁で味を調えたフレッシュな酸味が何とも爽快だ。

冷やし中華つけ麺 950円

『中華そば専門 一龍』冷やし中華つけ麺 950円 約40年前の創業から続く夏の味。提供は9月上旬頃まで。豚もも肉のチャーシューやモヤシ、海苔などが入る。つけダレは白胡麻入りで香り豊か

冷水でキリッと締めて胡麻油を絡めた風味豊かな中太麺と、チャーシューやモヤシ、メンマなどの具をたっぷり絡めて味わえば……ややウェーブがかった麺と具が口の中でちゅるんっ。踊るように旨さが弾み、胃袋に涼風が吹く。夢中で箸を動かしていると、時折、麺の下に忍ばせている氷がカラン。やっぱ夏の味っていいなあ。

『中華そば専門 一龍』

[住所]東京都世田谷区北沢2-30-11
[電話]03-3466-1671
[営業時間]11時~麺が売り切れ次第終了
[休日]不定休
[交通]小田急線ほか下北沢駅東口などから徒歩3分

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伝統+新作の計3種の味が今年も登場『中国料理 花梨』@赤坂...
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おとなの週末Web編集部
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