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限られた予算で購入するクルマとして最右翼の軽自動車だが、近年安全対応や材料費高騰で価格が上昇と厳しい。ニーズが高いうえに税金が安いなど恩恵があるだけに、中古価格はあまり下がらないというのもある。そこで今回は、200万円以下の軽自動車の中から優れものの3台をご紹介しよう。年度末が近いだけに、ディーラーに見に行くのもいいかもしれない。

平均所得が伸び悩む中で自動車価格の上昇が痛い

2022年登場の現行型ホンダステップワゴン

最近は軽自動車の人気が高い。直近ではダイハツの出荷停止を受けて売れ行きが下がったが、それでも2024年1~10月には、国内の新車販売台数の35%を軽自動車が占めた。

軽自動車が人気を高めた背景には、複数の理由がある。昔から小さなボディによる運転のしやすさ、税金の安さが挙げられたが、近年の軽自動車は居住性、積載性、内装の質、走行安定性、乗り心地なども向上している。

日本車の価格が全般的に高まった影響も大きい。2010年頃は、ホンダステップワゴンのようなミドルサイズミニバンのベーシックなグレードが200万円少々で買えたが、現行ステップワゴンの価格は最も安価なエアーでも300万円を超える。

その一方で今の日本の平均所得は15年前とほぼ変わらず、ファミリーユーザーを中心に、当時も現在も購入価格を200万円と考えることが多い。それなのにクルマの価格は安全装備の充実などもあって大幅に値上げされ、200万円で買える車種がミドルサイズミニバンから軽自動車に変わった。そこで200万円で買える軽自動車を考えてみたい。

ホンダN-BOX標準仕様(168万9600円/2WD)

ホンダN-BOX

ホンダN-BOXは日本のベストセラーだ。現行型は2023年に登場した割に売れ行きが伸び悩むが、それでも依然として国内の最多販売車種になる。

人気の秘訣は、前輪駆動の軽乗用車では最も広い室内空間だ。全高は1790mm(2WD)と高く、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も軽自動車で最長の2520mmに達する。エンジンは補機類の配置も含めて縦長に設計され、有効室内長をタップリと確保した。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は、握りコブシ4つ分に達する。

エンジンやプラットフォームは先代型と共通だが、現行型では走行安定性、ステアリング操作に対する車両の反応、乗り心地、後席の座り心地などを改善した。標準仕様の価格は168万9600円で、オプションになる右側スライドドアの電動機能などを加えても200万円以下に収まる。

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渡辺陽一郎
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