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全国のラーメンの名店が出店する「新横浜ラーメン博物館」（ラー博）は、年間80万人以上もの客が訪れる“ラーメンの聖地”です。横浜市の新横浜駅前にオープン後、2024年3月に30年の節目を迎えましたが、これまでに招致したラーメン店は50店以上、延べ入館者数は3000万人を超えます。岩岡洋志館長が、それら名店の「ラーメンと人が織りなす物語」を紡ぎました。それが、新刊『ラー博30年 新横浜ラーメン博物館 あの伝説のラーメン店53』（講談社ビーシー／講談社）です。収録の中から、今や海外にも名をとどろかせる「一風堂」を紹介します。
国内外に270店舗以上展開する「一風堂」
新横浜ラーメン博物館開業時（1994年3月6日）の8人の店主の決断物語、続いては福岡は博多の「一風堂」です。
新横浜ラーメン博物館をオープンするにあたり、“日本三大ご当地ラーメン”である「札幌」「喜多方」、そして「博多」は、はずせないエリアでした。当時、博多のラーメンシーンでは「赤のれん」「ふくちゃんラーメン」「しばらく」「八ちゃんラーメン」など、新旧の勢いがある店がしのぎを削っていました。
そのなかで、「なぜ、博多の代表として一風堂に声をかけたのか？」と、よく聞かれました。まず、「一風堂」のラーメンを食べたときに、他の店舗と違いマイルドで、とんこつ独特の臭みがない革新的な味に惹かれました。そのうえで、創業者の河原成美さんの情熱や人柄に惚れて、お声がけをしたのです。
当時の「一風堂」は、福岡の大名というエリアの1店舗しかありませんでしたが、今では国内外270店舗以上までに拡大しました。2025年の10月に40周年を迎える「一風堂」と、情熱の創業者・河原さんの歴史を振り返ってみたいと思います。
【「一風堂」過去のラー博出店期間】
・ラー博初出店：1994年3月6日～2001年6月3日
・「あの銘店をもう一度」一風堂1994出店：2024年2月9日～2024年5月12日
