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「異国を旅して、その土地の味を楽しむ」――そんな高揚感を、東京にいながら味わえるイベントが、今年も代々木公園にやってくる。2008年に始まった「ベトナムフェスティバル」は、いまや初夏の代々木を彩る恒例行事。ベトナム政府公認の交流イベントとしては海外最大級を誇り、毎年10万人以上が訪れる。だが、このフェスの魅力は、単なる“規模”ではない。初夏の風が吹き抜ける代々木公園に、ふと異国の空気が入り込み、歩いているだけで現地の街角に迷い込んだような感覚に包まれる。そのライブ感こそ、このイベントの醍醐味だ。2026年5月30日、31日の2日間。代々木公園イベント広場に、“ベトナムの風”が吹く。

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ベトナムの香りが、行き先を決める

会場に入って、まず心をつかまれるのは音楽ではなく“香り”だ。

炭火の煙、山盛りのパクチーとミントの青々しさ、そしてヌクマム(魚醤)の奥深い香り。ベトナムの空港に降り立った瞬間に感じる、あの“現地の空気”がふわりと鼻をかすめる。

気づけば、どこへ向かうかは地図ではなく、香りが決めている。

ベトナムフェスティバル2025の様子

会場には約120ものブースが並ぶ。どれも魅力的で、なかなか一軒に絞れない。だが、その“迷う時間”もまた、このフェスの楽しみのひとつだ。

ベトナム料理は軽やかだ。けれど、とても味わい深い。

パリッと香ばしいバインミー。澄んだスープが身体に染みるフォー。やさしい余韻を残すブン。派手さではなく、一口で“その国の輪郭”を感じさせる力がある。しかも、麺類は700〜1200円前後と手頃。だからこそ、少しずついろいろ試したくなる。

バインミーを片手に歩き、次はフォーへ。最後はチェー(フルーツや豆、タピオカなどが入ったベトナムの伝統的なスイーツ)かベトナムビールで締める。このフェスに“正解の一皿”はない。食べ歩く流れそのものが、ベトナム体験になっていく。

屋台が立ち並ぶ
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『おとなの週末』Web編集部
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