La Fabbrica Della Pasta Quel【本郷三丁目】
パスタの味や種類は随時変わる。写真は唐辛子を練り込んだ鮮やかなオレンジ色が目を引くタリオリーニ。モチッとした口当たりだ。ソースは味が濃いイタリア産のタジャスカオリーブとタコを使ったトマトベースで、食感を楽しめるよう生のセロリを加えている。タコのダシと甘み、オリーブの風味、塩味のバランスが味の決め手
ランチもいいが、いろいろな種類から選びたいならぜひ夜に行ってみてほしい。ロング系から詰め物、日本ではあまり目にしない形のものまで、イタリアの郷土パスタが8種類前後。説明を受けながら選ぶ楽しさにもワクワクする。 食材によって内容は定期的に変わるが、定着しているのはピエモンテ州の「アニョロッティ・デル・プリン」。豚肉とほうれん草、リコッタチーズを詰めた小さなラビオリで、ワインにもピッタリ。海外経験もあるソムリエの平原店長が、イタリアの自然派ワインとパスタの組み合わせをアドバイスしてくれる。
自家製の手打ちパスタにこだわる注目の新鋭なら迷わずここをおすすめしたい。店名の〝ラ・ファブリカ デッラ パスタ〟は「パスタ工房」という意味。文字通り、工房さながらのガラス張りの麺打ち場で、黙々と作業する料理人の姿に見入ってしまうほど。[交]地下鉄丸ノ内線ほか本郷三丁目駅2番出口から徒歩2分 ※ランチタイム有
大衆イタリアンMatilda GINZA【新富町】
ニンニクがたっぷり入ったペペロンチーノは定番メニュー。アンチョビ、塩辛、魚醤などを入れて風味良く仕上げた味はお見事
フィレンツェで修業したシェフが作るパスタは常時6種類で、ワインのつまみにもなる品揃えだ。例えば粗挽きの合挽き肉がゴロゴロ入るボロネーゼは、ショートタイプのリガトーニと合わせて黒胡椒でパンチを利かせる。ニンニクガッツリのペペロンチーノは、熟成させたスルメイカの肝のペーストを隠し味に加えるなど、シンプルながら酒好きを唸らせる味が満載だ。 麺類は〆に注文しがちだが、ここでは現地式に前菜、パスタ、メイン料理の順に食すスタイルも提案している。メインは半頭買いしている茨城県産「梅山豚」のローストなど、希少価値の高い食材がさりげなく、そして良心的な価格でメニューに並ぶ。
大衆イタリアンMatilda GINZA 今や定番のガブ飲みワインを広めた『ポンデュガール』系列の最新店。今度の店はもりもり食べて飲んで元気になる大衆食堂をコンセプトにしたイタリアン![交]地下鉄有楽町線新富町駅2番出口からすぐ
Crattini クラッティーニ【銀座】
キャベツたっぷりのスープをイメージした定番パスタ。25年ほど前に経営していた石神井の店舗の目の前がキャベツ畑だったことから考案した。基本の調味料は塩だけで、上質なキャベツの旨みと炒めた玉ねぎの甘みで味を調えている。アクセントになるセロリの食感もいい。上にのせたサワークリームと黒胡椒で味の変化を楽しめる
クラッティーニ その道約30年の倉谷シェフが作るパスタは独自の世界観がある。筆頭は旬のフルーツを使ったカッペリーニだろう。イチゴやブドウなど四季折々の華やかな見た目もさることながら、味付けは基本的に塩とレモンとオリーブオイル、あとは食材の持つ個性だけで作り出すという技には脱帽。特に桃の時季(5月末~)を待ちわびる客が多く、シーズンは予約が殺到する。 長年愛されている「きゃべつ畑のスパゲッティ」も逸品。キャベツの甘みがシンプルな調理法で最大限に引き出され、その完成度の高い味わいに驚かされる。
クラッティーニ その道約30年の倉谷シェフが作るパスタは独自の世界観がある。筆頭は旬のフルーツを使ったカッペリーニだろう。イチゴやブドウなど四季折々の華やかな見た目もさることながら、味付けは基本的に塩とレモンとオリーブオイル、あとは食材の持つ個性だけで作り出すという技には脱帽。
MIKASA BAL ILCOVO|三笠バル イルコーボ【新橋】
カラブリア州特産の熟成サラミ「ンドゥイヤ」を調味料として使う。ただ辛いだけじゃなく、コクのあるスパイシーな風味。パスタの種類はニョッキのような形の「マッロレドゥース」
店を仕切る仲田シェフがパスタ作りで大事にするのは「口に入れた時の一体感」。それは何かの食材や味が突出して主張するのではなく、あくまでもバランスの良さを重視するということ。常時6種類のパスタは、高級で豪華な食材に頼ることは特にないが、素朴で馴染み深い味から、イタリア産熟成サラミを調味料とした本場の味まで、ホッと親しめるものばかりなのだ。
新橋で人気のイタリアンバル「三笠バル」が2015年1月に2号店を出店。名物の「トリッパ食べ放題」をはじめ、食材を吟味した安くて美味しい料理の数々はこちらでも健在だ。
Cucina alla Baba | クッチーナ アッラ バーバ【六本木】
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黒胡椒とペコリーノチーズを使う極太麺のパスタ。黒胡椒はパスタの茹で汁で炊いて香りを際立たせ、チーズは麺が隠れるぐらい掛けるのが特徴。チーズの塩味と胡椒の辛みがクセになる味わい。〆のラーメンならぬ〆パスタで注文する人も多いという人気メニューだ。ショートパスタで合わせるのもおすすめ
店名の「アッラバーバ」とは「馬場風」の意で、基本は守りつつ独自のイタリアンを供している。 とりわけパスタの旨さには目を見張る。注文があってから粉を練る手打ち麺や黒胡椒とチーズだけで勝負するシンプルパスタなど、その数、20種類以上。一軒目でも二軒目でも使える店だ。
クッチーナ アッラ バーバ 六本木の雑居ビルにある店はまるで隠れ家のよう。バーを思わせる造りからは想像もできないが、ここには夜な夜な本格イタリアンを求めて客が集まってくる。しかも朝5時まで。店主の馬場さんは数々の人気店で腕をふるった名シェフ。
osteria Pino Rosso | ピアノッソ【外苑前】
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オマールエビが半尾分入った贅沢パスタ。エビのダシを使って仕上げたトマトソース味で、平打ちのパスタとよく合う
パスタやリゾットが単品で700円からあるランチがお得だが、夜もパスタが950円からとお手頃。 定番人気のひとつはオマールエビを贅沢に使うパスタで、エビのダシの旨みを生かしたロッソとビアンカの両方の味を用意している。仕入れなどで日々変わる限定メニューも見逃せない。
ピノロッソは千駄ヶ谷にある『リストランテ マツオ セッテルーリオ』の姉妹店として2015年春にオープン。旬の食材を駆使したイタリア料理が評判だ。※ランチタイム有
2016年6月号発売時点の情報です。
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